青空の下で | ナノ

「あーあー!来月テストかってばよー・・・!」
「ナルト、ペーパーテスト苦手だもんね・・」
「ふっ、ウスラトンカチには無理な話だろ」
「なんだとこら!」
「・・・・君達ねぇ・・・」

放課後、ぽてぽてと歩く帰り道。
ナルトとサスケを両側に、私達三人は歩いていた。
授業でスリーマンセルを組んでからと言うもの、猪鹿蝶以外でお馴染みの面子。

サスケは、他のくのいちがうるさいから。
ナルトは、帰り道一人がちょっと寂しいから。

そんな理由でまたも二人同時に声かけられて、今ではすっかりこんな感じになっている。
確かに、この二人を見守りたい気持ちは特に強いかもしれない。
未来の小隊長としては結構重要だよなあ、と思いつつ・・まさか二人ともに懐かれるとは思いもしなかった。
いや、懐くという言い方はおかしいが・・・距離が縮まった、そんな気がする。
こうして三人でいる機会が増えれば、二人の近況を聞くことだって容易くなるし、
ナルトの体に新しい傷跡が出来ていようものなら変化の術を使って見張りに言ってイルカ先生にこっそり報告に行くくらいの徹底ぶりだ。

「卒業試験受ける前に留年、は・・・やばいよね・・」
「ああ、やばいな」
「うえええ・・・」

ホームルームで知らされたのは次の試験の日程だった。
成績をキープできている私やサスケなら心配は無いが、ナルトはすでにうんうん唸っている状態で。

「大丈夫大丈夫・・記号問題だったら適当に書いても四分の一くらいは当たると思うし・・・・多分」
「本当かってば!」
「・・・記述だったらどうにもなんねえだろ」

ああ、サスケ・・・それ私黙っておいたのに・・・。

「・・・何とかなるって何とかなるって・・!とりあえず教科書だけ読んでおけば・・」
「それが出来ねえからそのウスラトンカチは駄目なんだろ・・・」
「うっ・・・返す言葉が・・」
「ってぇ!サスケもひでえけどロク!おめーもひどいってばよぉ!」
「あ、ああーごめん・・・つい本音が・・」

むきー!と膨れるナルトに苦笑い。
昔は試験をことごとくサボってたナルトだが、この成長だけはすごいと思った・・。

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