青空の下で | ナノ

「でっへへ〜、どう?どう?サクラちゃーん、俺かっこよかった?」
「・・・・う・ざ・い!!」
「えええ〜そんなあ・・・・」

その言葉でどんよりとしょぼくれるナルト。
あーあ・・・と思いながら、ちょいちょいと手をふってナルトを呼ぶ。

「ほれ、絆創膏あげるからこっちおいで」

渋々と素直にこっちにくる姿を見ながらかわいいな、と思う。
サクラはサクラで、相変わらずつっけんどんな態度しか取らない。
・・・まあ現時点じゃ班編成も何もない時系列だからしょうがないとは思うけど。

(こうも邪険に扱われてるの見るとちょっとなあ)



『なぁなぁ!くのいちクラスさ、すんげえかわいい子いるな!あの子何て名前だってばよ?』



・・・まあ見る目が無いのはナルトも同じことなんですがね・・!
混同クラスになってから、ナルトはサクラの姿に一目惚れしてしまったようで。
こうも人間関係図を知っていると流石に突っ込みたくなることも増えてくる。
君、ヒナタがいるじゃないか、と言えればどんなに楽か。
まだ小さな子供だから恋愛感情なんて今はミーハー根性でしか無いとは思うが、ナルトのサクラ好きは結構なものだ。
それは、原作を見ていればわかる。三年経っても相変わらずその気持ちは変わっていなかったのだから。
訂正、男も面倒くさいものだね。

「はい・・おしまい。授業で怪我つくるの面倒だって言ってるのにな・・」
「だってサスケがさぁ・・」
「・・・今日も見事に完敗だったじゃん」
「うっ・・!」

ぐさっ、という擬音が似合う様子で。
サスケに喧嘩を売ることに関してはナルトが一番になりつつある・・・勝敗は別のものとして。
まだまだ対立しあってはいるが、いずれは分かり合える日が来るのだろう、いや・・分かり合ってほしい。
そうなったなら、仲間より大蛇丸をとろうだなんて考えもなくなる筈だ。

「あっ、明日こそ勝つってばよ!ロク、俺がサスケに勝ったら勝った!ってきちんと証明してくれってば!」
「・・・勝ったら、ね・・・はいはい」

ふふ、とからかうような笑みにナルトは頬を赤くしながら膨らませた。

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