チヨ婆による修行を開始してから、何ヶ月か経った時の頃だ。
待望の、長男が産まれたと使いの者に聞かされたのは。

「えっ、うっそマジで!?」

つい荒げてしまった声。
使いの人が言うには、親父から・・その子に会ってもいい、と許可を俺は出されたらしい。
正直、時間が来るまで街へも下手に出れなかった窮屈な生活はちょっと飽きてきたのでその一言はとても助かる。
俺が産まれた場所、そこでその弟になる子も産まれたのだろう。
・・・正確に言ったら、長男は俺でその子は次男なわけだけれど。

「ええ。ですのでカンクロウ様、チヨ様、エビゾウ様、風影様への報告もございますので、ご同行お願い致します」
「ふー、相変わらず年寄りをこき使うのうあやつは」
「ほうこく?」
「お前の修行のことじゃい。そろそろ小さな戦闘人形の一つの予算でもあやつからひったくってやるわ」
「わーい!!」

親父ごめん、と内心謝りながら。
またステップアップする修行の内容にドキドキした。

「・・・あ!そうだ、かあさんは?そのこといっしょにいるじゃん?」

三人目を生んだのだから、相当の疲労に違いない・・、きちんと眠れているといいな。
そう思った矢先、悲劇が待ってるだなんて気付かなかった。



「・・・・その件ですが、カルラ様は・・・・」



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