何だかとても複雑な事情を抱えてから一年の歳月がロケットのようにめまぐるしく動いた。

どうも、変な国に生まれたようだ、とはうっすら感じていた。
電化製品もすごく少ないし、まるで昔にタイムスリップしたような、
そんなところにアタシは生まれたようだ。
何より変なのは、アタシに苗字がないことだった。

カルマ
カンクロウ

どっちの名も、アタシを表す。
けれど、母さんの名前であるカルラも苗字は無い。
・・・・・ここが、日本ならばありえない。
つまりここはもう別世界、みたいなもんだ。
それを自覚せざるを得なかったのは、他でもない母さんの言葉。



「あなたは、どんな忍になれるのかしら・・・」



いつか言われたそんな言葉。
忍、って・・・・あれか忍者のことか。
あっそうか忍者ね〜・・アタシが忍者に・・・・。

(死んだ)

日本どころか、本当に別世界だったと知った日。
信じられないことに、アタシが新しく生まれ変わった世界は、忍者の世界のようだった・・・。
絶対生き延びてやるって思った考えが儚く崩れる瞬間でもあった・・・。
ここ来る前はOL見習いだったアタシが忍者とか転地がひっくり返っても無理に決まってんだろうが!
神様、つーかもう神!
絶対信仰なんかしてやらないからな・・・!

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