「君は」
「強く、なりたい?」
そう問うたのは漆黒に消える少女
「私は、」
「強く、なりたいよ」
そう答えたのは、白銀に溶ける少女
「守りたいものはあるかい」
「守りたいものはあるよ」
「それは物かい、人かい」
「人、だよ」
「そいつは、君の中でどんな存在だい?」
「すごく、すごく大切で。
私を変えてくれた子。弱かった私を、変えてくれた子。
まるで太陽みたいに輝いて、とても眩しくて・・憧れているの。
ずっとずっとその子だけを見ていたよ」
「それで、君はその子を守るのにどの程度の覚悟を持っているんだい?」
「この命を賭けてもいいくらい」
「君ならそう言ってくれると思ってた」
影の少女はにこりと笑う。
「君となら、思考を分かちあえそうだ」
「ずっと待っていた、君が覚悟をすることを」
「あの子を今守ろうと言う意思があるのは、
あの子が痛い程の苦しみを味わっているのを理解出来るのは、
同期では君だけだ」
「私達、パートナーになってみない?」
影に生きる決意
それが、二人の新たなはじまり。
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