10分間の夢

※若っっ干ですが、少し大人というか…所謂破廉恥な表現があります。苦手な方はご注意を!※













「五右ェ門見てー!!」

「何だ姦しい。どうせまた下らん物を作ったのだろう。」

「失敬な!今回はすげぇんだぞ?じゃーん!」

「…薬か?」

「せいかーい♪実はこれ、即効性の媚薬なんだよねー♪」

「びっ…?!」

「まだお試し用だから10分くらいしか効力ないの。五右ェ門飲んでみて?」

「っ…ふざけるのも大概にしろ!そんなもの拙者が斬り捨てて…っ!」

「あ、それっと。」

(五右ェ門の湯のみに媚薬を入れる)

「なっ!!」

「はい、飲んで?」

「嫌だ!」

「何だったら紫ちゃん呼んでこようか?」

「きっ…さまはぁー!!」

「わーっそんな怒んなって!」

ギィ…

「何やってんだお前らは…。」

ばたばたとアジト内を走り回っているルパンと五右ェ門を見て、次元はため息をつく。
その時、次元の目の前には茶の入った五右ェ門の湯のみが。
喉が渇いていた次元にとってはちょうど良く、その湯のみを手に取った。

「お、ちょうどいいとこに。これもらうぜ。」

「「え…?」」

ルパンと五右ェ門がピタリを足を止めたが、それも既に遅し。
五右ェ門の湯のみに入っていた緑茶とその中に溶けた薬は次元の喉を潤しながら、体内へと消えてしまった。

「ふ〜…ん?なんかこれ変な味が…。」

「じっ…次元ーっ!!急いで寝て!!」

「はぁ?」

「多分お前だとまずい!10分程度だけどまずい!!」

「何言ってんだ?」

何やら急にバタバタと慌て始めたルパンを見て次元は目を丸くする。
そのルパンと呼応するように五右ェ門も慌てていた。

「どうするんだルパン!!」

「とりあえず俺たちは逃げましょ!」

目が点の次元を余所に、二人は先程まで追いかけっこをしていたとは思えないほど仲良くリビングを出て行った。
だがルパンは一度戻ってきて錠剤の薬をテーブルの上に置く。

「じゃあね次元っ。その睡眠薬飲んで絶対寝ろよ?!」

バタンッと勢い良く戸が閉まると、次元は訝しげに顔をしかめながらソファーに座る。

「何なんだ…。」

するとまた戸が開く音が聞こえた。
次元がリビングのドアに目をやると、買い物に行っていた不二子が姿を現した。

「あら次元、帰ってたの。」

不二子は買ってきた物を冷蔵庫の前におき、次元はさっきのルパンと五右ェ門の怪しすぎる行動について何か知らないか聞こうと、不二子に歩み寄った。

「あぁ。たった今…、っ?!」

その途端、次元は突如胸を押さえてうずくまった。

「えっ?どうしたの?!」

「まっ、待て!こっち来んな!」

熱の塊のようなものがどんどん拡張し、体を蝕んでいく。
次元は顔を歪め、必死に不二子が来ることを拒んだ。
だが不二子はそれを無視して、次元に駆け寄る。

「何言ってんのよそんな苦しそうな顔して!ちょっと待っ…。」

不二子が立ち上がろうとした瞬間、次元の中で何かがカチッと音を立てた。

ドサッ

次の瞬間には、次元は不二子の手首を引いて床に寝転がせ、その上に覆い被さった。

「え…な、何……?」

「わっかんね。」

その時の次元の声色はいつもよりも随分と落ち着いていた。
先程まで苦しんでいたとは思えないほど。

「ど、いてよ。さっきまでのは何だったの?」

不二子は危険な予感しかしない今の状況に悪寒を感じ、上半身を起こそうとするが、次元に手首を押さえつけられ、まるで身動きができなかった。

圧倒的に不利な状態で不二子が次元を見上げると、次元は手の力とは裏腹にゆっくりと笑い、不二子との距離を縮める。

「さぁな。ま、はっきり言うと、」

そっと不二子の白い首筋に唇をつけ、耳元で囁いた。

「今、お前さんがすっげぇ欲しい。」

「じげ…っん…!」

とにかくいつもと様子が違う相手に、不二子は退くよう言おうとしたがそれよりも早く次元は不二子の口を自分ので塞いだ。

「ん…ふっ…!」

次元の舌が不二子の口内へ有無を言わさず侵入し、ねっとりと徘徊を始める。
厚いにも関わらず繊細な動きをするそれに、敏感な不二子の感度は過剰に反応してしまっていた。

銀の糸を張りながら一旦舌を引き、まともに息すらできない不二子に構わず、次元は不二子のシャツのボタンを外しにかかった。

「ま、って次元…っ。」

「わり、ちょっと無理だわ。」

限りなく優しい声に、不二子は脳が陶酔してしまったように言葉を失ったが、必死に理性を繋ぎ止める。
だが次元は不二子の理性を追い詰めるように、中途半端に外されたシャツの間から手を滑らせ、あばら辺りを指の腹で撫でた。

「あっ…!」

少し冷たい手に、不二子は不覚にも声を出してしまった。
その声を聞くと、次元は嬉しそうに不二子を見つめる。

「相変わらずいい声で鳴くな。」

「そん、なことっ…んぁ…!」

不二子が抗おうとすると、次元は不二子の胸の突起を軽くつまんだ。
それと同時に不二子は声を上げて背中を弓のように撓らせる。

「どう、しちゃったのよ…次元…っ?」

息も絶え絶えに不二子が涙ぐみながら言うと、次元はもう片方の手で不二子の頬を優しく撫でた。

「わかんねぇけど、今体にすげぇ熱が走ってんだ。」

軽い触れるだけのキスを交わすと、不二子の唇を親指でなぞる。

「と同時に不二子を抱きたくなった。」

「ん、んぅ…!!」

唐突に入ってきた次元の親指に不二子は反応できず、そのまま口内を犯される。
両手は自由のはずなのに思うように力が入らず、不二子の手はただ次元の肩に添えられているだけ。
人差し指も続いて入れ、不二子は次元の思うままになっていた。

その時、薄く開いた瞳から次元を見上げると、言葉を失った。

「いつもこうしてお前といたい…。叶わぬ願いだとしても、だ。」

いつもと変わらない笑顔のはずなのに、見ているこちらが苦しくなるほど切なげな表情をしている。
次元がゆっくり指を抜くと、不二子はまっすぐ次元を見た。

「じげ…ん…。」

「俺だけを、見ていてくれ。」

手を離し、不二子を見つめる。

「……ん。」

「ん?」

何か不二子が言ったことを聞き取れず、次元は思わず聞き返した。
すると不二子はゆるゆると手を伸ばし、次元の首の後ろで組む。

「次元、優しくして。」

整わない呼吸のまま、不二子は次元と唇を重ねた。
予想外のことに次元は驚きを隠せなかったが、そのまま不二子を抱きしめて離れた唇をもう一度近づける。

「…あぁ、勿論だ。」

深く、甘い口づけを交わしたあと、次元は不二子の顎を捉えて微笑んだ。

「壊れちまうくらい、優しくしてやるさ。」


-fin-

○リクエスト第4弾!
陽炎様からリクエスト頂いた
「媚薬を飲まされた次元と何も知らない不二子のお話」
です!いいいい如何でしたか…?
媚薬は飲んだことがないので
どういう症状が出るのかわからなくて
こんなことになってしまいました…(涙)
最後に逃げてしまいましたし←
とにかくこの後は薬の効果が切れても
2人でいちゃいちゃしていればいい(^^)
ちなみに題名は以前のものを
少し変えただけです(笑)

そのころル+五は↓

「次元どうなったかなぁ…。自慰してたらどうしよ。」

「その時は貴様が怒られるだけだ。拙者は知らん。」

「薄情者ぉ!…はぁ、とりあえず1時間後くらいに様子見に行くか。」

「拙者も行くのか?」

「当たり前だろっ。大体お前が飲んでりゃこんなことにはなぁ!」

「なっ…貴様は拙者ならあれを飲んでも何事もないと思っているのか?!」

「だって修行してんじゃん。あ、もしかしてまだ修行中だから性欲には耐えれないのかなぁ?」

「貴様拙者が未熟者だと言いたいのか?!…よかろう、なら次は拙者が自ら試してやる!」

「(あ…もしかしてまずいこと言っちゃったかな?)」


といった感じでした*
五verもご要望があれば
書こうかしら…(*´∀`*)

リクエストありがとうございました!
これは陽炎様のみお持ち帰り可です*

Thank you for reading!!


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