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感情というものはあらゆる生命体が持っているものだと、下界の書籍に載っていて、やはり人間の思考は面白いなあと思った。

「無感情」は「無」という感情であると、そう述べていたのだ。

嗚呼なるほど、と思わされた。

何万年生きてもそのような発想ができるかといえばそうではない。神獣とは、別に万能の神というわけではないのだから。


だとすれば、目の前にいるこの鬼も、生命体と呼べるのならば、無感情なのではなく無という感情をたずさえていると言えるだろうか。中身が空の人形ではないと、そう言えるだろうか。















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「鬼灯さんに感情があるかどうか?」

突拍子もなく質問を投げかけたせいで、桃太郎は意味がわからないと首を傾げた。

「うん。だってあいつ凄い朴念仁じゃない?」
「いやいや、感情はあるでしょ、そりゃ。怒ったりしてるじゃないですか」






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