ねえずっと貴方に恋してた

▽サクラ視点

色んな苦労もしてきた、たくさんの悲しみを乗り越えてきた。ここまで来れたのは最高の仲間達がいたから、支えてくれたから。そして何より…カカシ先生がいたからよ。
ナルトやサスケ君に体術で送れを取り始めて落ち込んでいた時、カカシ先生は誰よりも一番に気づいて私の隣にそっと腰を下ろして頭を撫でてくれた。何かを語るわけでもなく優しく微笑んで私の頭を撫でてずっと傍にいてくれた。また別の日いのと喧嘩して一人で泣いていた私の隣にカカシ先生は腰を下ろして、当たり前のように頭を撫でてくれた。そして今度は「どうして泣いてるのサクラ」と優しく話を聞いてくれた。下忍の頃は毎日傍にいてくれた気がする。

私の担当じゃなくなった後も、死と隣り合わせにあるランクの高い任務にあたった時は必ず顔を見せて「必ず無事に帰ってくるんだよ」と口にしていた。何も怪我なく帰ってきた時は笑顔で迎えてくれたけれど、ちょっとの怪我でもして帰ってくると「また無茶をしたなサクラ」と叱られた。けれど私のことを心配して言ってくれていると思うと嬉しくて、叱られる度にバレないように小さく笑っていたのを思い出す。

ああ、懐かしい。そして昔を思い出してみると常にカカシ先生が私の傍にいて、いかに先生に支えられていたのかが分かる。

「…その先生とまさかこんな日を迎えるとは思いもしなかったわ」
「サクラは嫌?俺とこんな日を迎えるのは」

黒紋付袴に身を包むカカシ先生と、色打掛に身を包む私…今日は私達の婚儀が行われる。
里の皆に内緒で少しずつ準備をしていて、約1週間前にそのことを公表した。当たり前のように皆は驚いてもっと早く教えてよと口を揃えてそう言っていた。でも皆自分のことのように喜んでくれてそれがとても嬉しくて、それだけで泣きそうになってしまったのを思い出すと笑えてくる。私やっぱりこの里の皆が好きだわ…強くそう思う。皆がいるこの里を、そして愛するカカシ先生がいるこの里を、護りたい。

「…答え、分かっているくせに」
「うん。それでもサクラの口から聞きたいんだよ。ね?」

にっこりと、笑顔を見せるカカシ先生。口のマスクを取って微笑む先生は本当に心の底から笑っていて、下忍の頃よく見ていた愛想笑いは今はもう見る影もない。先生って笑うとこんなに可愛いんだ…そういつから思うようになっただろう。
優しく微笑む先生の頬にゆっくり触れてみる。先生は頬に触れている私の手を上からぎゅっと握ってそのままその手を口元に移動させた。そして手の甲のそっとキスをする。

「答え、聞かせて…サクラ」
「もう…先生のバカ…でも大好き…!!」

満足そうに頷く先生が少し憎たらしいけど、そんな先生が愛おしい。
私はきっと、下忍の頃から少しずつ先生に惹かれていたんだと思う…ただ気づかなかっただけで。先生の優しさに、厳しさに、たくさんたくさん助けられて生きてきた。今日という日を迎えるのは必然だったのかもしれない。
先生と出会えた私の人生はきっと最高の人生になるに違いないと確信した。

(カカシ先生、ありがとう…世界で一番愛してるわ)


ねえずっと貴方に恋してた

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カカサクエアオンリー開催おめでとうございます\(^o^)/\(^o^)/
今年も開催して下さりありがとうございます!この二人には絶対に幸せになってもらいたいという気持ちを込めて結婚式ネタにさせて頂きました。



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