息がまともにできません

▽千代視点


「ちゅーしよ?」

突然抱きしめられたかと思えば、高瀬さんは笑ってそう言った。私は恥ずかしいからと理由でそれを拒否したけれど、高瀬さんは拒否を受け入れてはくれなかった。拒否権はないから、なんてにっこり笑ってあっという間に私の唇を奪う。気づけば高瀬さんの顔はかなり近い位置にあって、近距離で目が合ってしまった。高瀬さんは魅力的な笑みを浮かべて微笑み、今度は私の鼻にキスを落とした。

「た、たかたか、高瀬さ、ん!」
「ん?まだ足りない?」

魅力的な笑みでそう言われて私は頬が赤くなっていくのを感じた。熱を持ったように頬が熱い。言葉を返すことさえできなくなった私を見て高瀬さんは満足そうに頷く。私はついに我慢できなくなって、顔をそらした。そんな私を見て高瀬さんは声を出して笑い、千代、と優しく私の名前を呼ぶ。ずるい、突然そんな優しい声で呼ぶなんて。振り向きたくなっちゃうでしょう。

「…何ですか?」
「拗ねた千代もかわいいから、その顔も見せて欲しいかな、なんて」
「っ!」

どんな台詞も余裕の表情でさらり言ってしまう高瀬さんに私はどうやら完敗のようです。
高瀬さんの言葉でより一層頬を赤く染めた私はなにも言えずに俯いてしまった。高瀬さんは俯いたままの私の頬に唇を寄せてそっと押し当てたあと、笑って口にした。

「ちーよ、好きだよ。こっち向いて」


息がまともにできません
title by Aコース

−−−−−−
シチュ提供:匿名様
【押せ押せ準太にあせあせ千代ちゃん】
素敵なシチュエーション提供ありがとうございました。


BACKNEXT





×
- ナノ -