放課後は恋人たちの時間

▽赤也先生×生徒桜乃/切原視点


「切原先生、お仕事頑張ってくださいね」

そう言って優しく笑ったあいつに俺も思わず笑顔になった。

教師だから駄目とか、生徒(未成年)だから駄目とか、そういうのは恋愛には関係ないと俺は思う。教師と生徒ってことを気にして色んなことを我慢するなんて馬鹿みたいだ。お互いに好きで付き合っているんだから、二人がどんな関係だろうと引き裂いていい理由なんてない。けど、バレたら俺たちを見る周りの目は変わるだろうし、それに教育委員会が動くだろう。

だから俺たちは仕方なく、こっそりと付き合っているわけだ。

***

「今日もお疲れ様です、赤也さん」
「桜乃もな」

学校から数十メートル離れた場所で待っていた桜乃を車に乗せると、桜乃は真っ先にそう言った。俺たちの交際は誰にもバレてはいけないものだから、学校から桜乃を乗せて帰ることはできない。だからこうして数十メートル離れた人通りの少ない場所で待ち合わせることにしている。
正直言えば、学校から乗せて帰りたいぐらいだけど、桜乃は俺がそう言うと笑って「デートの待ち合わせ気分が味わえて楽しいじゃないですか」って。すっげえかわいい。学校での真面目な桜乃も勿論かわいいけど、俺だけに見せるこの笑顔が一番かわいい。あー…やっべえ、何かムラムラしてきたんですけど。

「…赤也さん?」
「今日さ、帰り遅くなっても大丈夫か?」
「え?…あ、」

俺の言葉の意味に気づいたのか桜乃は顔を真っ赤にする。しばらく無言の見詰め合いが続いた後、桜乃は照れながらも可愛く頷く。OKサインを確認した俺は小さくガッツポーズを決めた後、上機嫌でアクセルを踏み込んだ。


放課後は恋人たちの時間
(今日は止まんねえかも!!)

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りあさんへ。
相互ありがとうございました。これからもよろしくお願いします!


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