!微裏注意


ヨーロッパを起源とする民俗行事、10月31日のハロウィン。我が誠凛高校でも小金井の提案で小さなパーティーを開いていた。各々好きな仮装をして持ち寄ったお菓子を食べるというあまり大きなものではなかったが、久々のオフにまったりとした時間を過ごすことができたため、選手たちはみな満足していた。
誠凛高校の紅一点であるリコはパンプキンカラーのミニドレスに、黒レースを使ったカチューシャをつけて、火神の隣で可愛らしい形をしたチョコを食していた。リコはハートに、スター、リボンと、様々な形をしているチョコを次々と口に入れていく。リコには好きなものを食べさせたいと思っていた火神は最初は黙って見ていたが、流石にリコが食べ過ぎだと判断したのか、止めにかかった。

「カントク食べ過ぎだ、ですよ」
「そうだった?ハロウィンパーティーなんて初めてだから少し調子に乗っちゃったわ」

火神の言葉に、自覚をしていなかったリコは驚いた反応をしめす。だがすぐにいつもは見せない女全開のふわふわした笑みをこぼした。不覚にもその笑みにときめいた火神は顔を真っ赤にして、思い切りリコがいる向きとは反対側を向く。見た目とは真逆の、初々しい反応をする火神はリコにとってはからかいの対象になりやすい。この日も日常と変わらない、火神をからかうリコとそれに必死で抵抗する火神の姿がみられた。

***

ハロウィンパーティーが終了して1時間ほど経った18時頃。リコは一人暮らしをしている火神の寝室で気持ちよさそうに眠っていた。
理由は至って簡単で、誰かが持ち込んでいたウーロンハイをリコが飲んで倒れたのだ。未だに誰が持ってきているのかは不明で、誰かを責めることもできずに、「お開きにするには丁度いい時間だ」というキャプテンの言葉でそのままお開きとなったのだが。リコを送り届ける任務に誰がつくかが問題となった。恋人である火神は自分が送っていくように名乗り出たのだが、当たり前のように周りの男たちも立候補した。中々譲りそうにない男たちを出し抜き、さきほど帰って来たばかりというわけだが、当の本人は何食わぬ顔で幸せそうに寝息を立てている。

「…これぐらい許される、よな?」

送り狼になりかねない男たちの手から救った火神だが、自分も彼らと大差ないなと一人笑いながらゆっくりとリコの上に跨り、首元に唇を寄せて軽く吸い上げた。ちゅっという可愛らしいリップ音と同時に、ミニスカートからのぞく綺麗な太腿に手を這わす。くすぐったそうに身震いをするが起きる気配のないリコに更なる悪戯をしよう意地悪く笑みを浮かべる火神。何をするかと思えば、太腿に這わせていた手で下着に触れた。

「ん、…ぅんっ、」

寝ながらも感じているのか下着をいやらしく濡らして、体を動かそうとするリコをガッチリと足で固定し、そしてゆっくりとリコの下着に顔を近づけていく。
秘所を下着の上から、熱く濡れた舌で舐めあげれば今度こそビクビクとはっきり反応をしめし、うっすらと目を開けた。そして一瞬で状況を理解して暴れようとするが、火神の舌が器用にリコの敏感な部分を舐めあげるため体が思うように動かない。

「か、がみくっ…」
「ん…、ハロウィンのお菓子、オレ貰ってないスから」

だからカントクのココ頂きます、そう言葉を続けて行為を続ける火神をリコはただ見下ろすことしかできなかった。自分の秘部を己の舌で舐める火神を見て羞恥で思わず顔を逸らしてしまうリコに、火神はにんまりと笑ってリコの下着を下に一気にずりおろした。そして直接舐めて刺激を与え始める。

「ちょ、な、にすん、っのよ」
「すげえ甘いぜ、カントクのココ」

唇を思い切りかみしめ声を我慢しようとするリコだったが、それさえもできずに気持ちよさそうに声をあげてしまう。そのリコの喘ぎに満足そうに笑った火神が舌の動きを速めたということは、リコは知らない。


おおかみさんはだあれ?

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2012年『ハロウィン企画』
さかな様へ


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