▽注意:微裏


志摩は普通に抱くんじゃつまんない、そう思った。だからと言って、別に束縛プレイとかSMプレイとかハードなプレイをしたいわけでもない。彼女の見たことないような表情を見たい、そういう意味で普通に抱くのはつまらないと思ったのだ。

「志摩、く、っ、ん」
「ん、どうしたん。杜山さん」
「ぅ、んぁ、何で同じとこ、ば、っか…ひゃん」

しえみは同じところへの刺激ばかりで、もどかしかった。もっと強い刺激を体は求めている。求めすぎて気が狂いそうになる。深い快楽を求めて体は熱くなっていく。ゆっくりと、しかし確実に。志摩はそれを分っていながら、同じところばかりを刺激する。敏感な部分を指の腹で強くこすられ、たまらず甘い声がもれてしまう。その声は志摩の気持ちを高ぶらせた。彼女の甘い声が志摩を誘惑する。

「んぅ、ふっ、あ、しまっ、く、ん。も、う…」
「まだあかんよ。杜山さんはどうして欲しいん?その口で言わへんと、俺は何もしてあげられへん」
「そ、んなの、言えな…っ」

すでに濡れているしえみの秘部に志摩はそっと唇を近づける。そして舌をゆっくりと動かして、しえみの甘い蜜でのどを潤した。やめて、と必死で抵抗するが快感でしびれた体での抵抗など無力だった。しえみはわけもわからず涙を流して、志摩を見つめる。

「どうして欲しいん?」
「し、まくん、の、が…」

志摩がもう一度問うと、しえみは涙で濡れた顔を隠して途切れ途切れにそう言った。しっかりと言えなかったがその姿があまりにも可愛くて、志摩はしえみを強く抱きしめる。涙をペロと舐め取ると、優しくそっとキスをした。するとしえみは泣き止み、いつものやわらかくてかわいい笑顔を見せた。彼女の様々な表情を見ることができた志摩は満足し、じらすのを止める。志摩はゆっくりと彼女が求めていたものをあげて、体の熱を取り去ってあげた。

「れ、廉造、さん」
「…!い、今廉造って…!」
「…ふふ、私すごい幸せです」

しえみは志摩の手をぎゅっと握りしめて、頬を染めながらそう言う。そんな彼女に志摩も微笑み返し、「しえみちゃん」と名前を呼んだ。


君がこんなにも愛おしい


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