▽トキヤ≠HAYATO(双子設定)


双子だからやはり似ている部分もある。春歌は毎朝見ているニュースを正座で見ながら、それを感じていた。HAYATOの歌い方はトキヤに似ていて、春歌は自然とHAYATOとトキヤを重ねてしまう。けれどそれは二人にとって苦痛でしかないことは春歌も分かっている。春歌はその重ねた二人を頭から追い出して、今日久々に会うHAYATOとの二人きりの時間に笑顔でいようと、心に決めた。

「おはやっほー!春歌ちゃん!ボクが居ない間、泣かなかったかにゃ?」

首を傾げてそう尋ねるHAYATOにドキリとしながらも、春歌はとびきりの笑顔をHAYATOに向けた。ふわりと花が咲き開くようなやわらかい笑顔に、HAYATOも自然と頬が緩む。春歌を正面から強く抱きしめて、HAYATOは肩に顔をうずめた。サラサラしたHAYATOの髪が頬に触れてくすぐったく思わずクスクス笑う春歌の唇をHAYATOは一瞬で奪った。

「春歌ちゃん、かーわいい。大好きっ!」
「は、HAYATOさまっ!」
「本当かわいいにゃー。食べちゃいたいぐらい」

ニヤリといつもと違う笑みに春歌の心臓は爆発寸前で、顔を真っ赤にした春歌はHAYATOの腕から逃げ出した。「何で逃げちゃうの?」と首を傾げる仕草にまたきゅんとさせられる春歌だが、HAYATOから距離をとり続ける。だが隙をつかれて春歌はHAYATOに捕まって、そのままHAYATOの寝室へと連れて行かれた。

「本当に食べちゃうからね?」

とびきりのスマイルととびきりのキスでHAYATOは春歌を一瞬で落とした。


一番に貴女を欲します
title by 宇宙


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