▽音也視点
たとえそれが規則だったとしても、俺は愛を捨てるようなことはしたくない。春歌が好きだから、大好きだから。そう思いを伝えたら春歌は可愛く笑って、頷いてくれた。
俺についてきてくれるって、どんなに辛いことがあってもあきらめないって、そう言ってくれた。それが嬉しくて、つい抱きしめてしまった。春歌は予想通り、顔を真っ赤にして俺の名前を呼んだ。それに俺が答えると、恥ずかしいのか俺の胸に顔を埋めてしまう。ああ、もう可愛すぎるよ春歌。
「音也くん、ドキドキしてますか…？」
「うん。だって大好きな春歌を抱きしめてるんだから」
「…私も、ドキドキしてます」
「うん、知ってるよ」
俺がそう言うと春歌はふふと小さく笑った。ああ笑い声も可愛いな、なんて。相当重症なのかな、けど春歌が可愛いのは本当のことだし。そう思ってしまうのは仕方のないことって思う。春歌はいつも傍で俺を支えてくれて、励ましてくれて。ときにはドキドキをくれる。そんな春歌が俺は大好き。
「これからも、春歌の傍にいてもいい？」
「…当たり前です。傍にいてください」
「っ。うん、絶対に離れない！」
愛を捨てたくはないから
（自分の気持ちに嘘はつかない）
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