10話
ルフィ達はナミをルフィ以外の全員で追う事にしたらしい。
それを見ていると隣でサンジ兄が呟いた。
「やっと来るぜ、疫病神がよ」
俺はクリーク海賊団に視線を向けた。
そこには今にも襲いかかってきそうなクリーク海賊団の船員達がいる。
まったく懲りない奴等だ、あのミホークにあれだけやられたというのにまだやるとは…………ヒレを開いてこいとコックに頼むとサンジ兄は憎まれ口を叩きながらじーちゃんになんとも子供らしい仕草で頬を引っ張った。
そして、声をあげながら襲いかかってくる海賊達にルフィが飛び、突っ込み大鎌を打ち込む。
「ゴムゴムの……ロケット!!!と、大鎌!!!」
次々と面白いぐらいに海に落とされていく海賊達。それにコック達がおおおお!と声をあげた。
「グランドラインにはこんなやつらが蠢いているってのか……」
うん、サンジ兄。グランドラインに比べたらこんなのはまだおままごとだよ。俺はこれから出会う敵を思い返した。
その時。
「出動ーーーー!!」という叫び声が辺りに響いた。
10話