Last*Lost
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12


≫注意≪ 少し出血表現あります。



くそ、してやられた。

逃げられた。



「? どうしたんだい? 姫ちゃん。 あ、莉麻ちゃんはみつかった?」



「駄目です ししょぉー! あっちは廊下の天井が落ちて道が塞がってしまってるですよー」


そうなのだ。

そちらにはいけない。

逃げられたのも追いかけられない。

これは本当に失敗した。




一姫は、イレギュラーないーちゃんにも、莉麻にも完全に翻弄されてしまっていた。



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ふぅ、と息をついて前をみる。

また戻ってきた、澄百合学園。




さて、中庭では玉藻ちゃんの首が舞うことはないのだろうが



その後、いーちゃんも子荻ちゃんもどこに移動したか、だ。


本当なら理事長も……玉藻ちゃんのお母さんも助けたかったところだが
いや、助けるなんておこがましい。どこまでエゴに満ちているんだろうか

とにかく。

今は子荻ちゃんを死なせないようにだけーーーー




っっっ




ボソボソと、しかし確かにきこえる。
人の声。


いーちゃんと、子荻ちゃんの声。




今は丁度、名前の謎かけが終わったところだった。



この後、どうなんだっけ?

たしか理事長室の謎をいーちゃんが出題してしまうんじゃ……



「って あうぅっ!」



へぶし。

何故か転けて声を出してしまった。





「誰!」という子荻ちゃんの声と

「莉麻ちゃん?」ときくいーちゃんの声



「あーうー、すみません…え、と。」


立ち上がり埃を払い、こそこそと柱の影から二人の前にでる。



「聞き耳を立てるつもりはなかったんですが あまりにもお二人がいい雰囲気でらぶらぶしてたので思わず隠れてしまっていました。」





と、子荻ちゃんが真っ赤な顔になる。


なんだよ可愛いな。



そう、私がによによしていると。



ひうんひうん、と音がきこえた。

まるで悲運悲運といっているような。
唸るような音が空気を裂いて


ぞわり、という寒気が

・・・・・・・・
私に向かってきた





どういうことなの?!


咄嗟に横にずれる。


私の丁度右脚があった部分のふわふわしたスカートは無残に、ばらばらと、布になって散った。


そして少しかすっただけの脚からもどくどくと、あつい、あかいものが流れるのが分かった。




「ちっ、そう簡単に引っかかってはくれませんか。」





そう言って。今回のクビツリハイスクールにおいての 重要も重要、主要も主要、犯人といってもいいくらいの人物。

紫木一姫は現れた。








  






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