Last*Lost
うぇるかむ●Japon
ついた先で迷子になりました☆
どこのバカだよ。
「観光案内所まで送ろうか?」というクロロの優しさを蹴ったことが悔やまれる。
いやだって足がついたら怖いじゃない。
まぁクロロの申し出断るのも怖いけど。
そして天気は絶賛☆雨。
あぁ、梅雨なのかな?なつかしい。
ふらりふらりと歩いて、なにも考えずにぶらぶらしていたら髪はぐしょぐしょ、服もびしょ濡れ。
凄く、寒い。
どうして人影がみえないんだろう。当たり前だ、皆これじゃあ外出はしないだろう。
体は鍛えているから死にはしないだろうと思いながらも、風邪は引くかもな、とぐったりとして考えていた。
すると不意に雨が止んだ。
いや、周りはまだ降ってる。じゃあどうして?
見上げると、傘の骨。
骨から支え、支えから取っ手、
取っ手から手、腕、顔ーーーー
「お前、こんなとこでずぶ濡れになって、なにしてんだ?」
あ。
侍。
お侍さんの名前は后三郎さん。なんか、誇らしげに『心身一刀流』の現代当主で家督らしいことを話してくれた。本家だとか話していてちょっと昔の名残があるんだと感じた。
で、このよれよれな俺をみて(ちゃんと男だと認識してくれていた。ひゃっほー!)養子にこないかと誘ってくれた。
フリークスもゾルティックもすてる気はない。けど、心身一刀流…本家の苗字は『梅篷(はいとま)』らしい…の名を背負いたいと思ってしまった。武士に憧れるお年頃なのだ、仕方ない。
有り難く養子縁組を組む。
このあたり結構緩いのがハンター世界の特徴、かな?
今日から俺はここで梅篷焚兎と名乗る事になる。
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