現代で鯖→人間鱒→鬼設定
・ギル雁的なお話だよ!
・サーヴァントが人間でマスターが人外になってるよ!
・鱒鯖ごちゃ混ぜだよ!
・おじさんに夢持ってるよ!

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「――…初めまして、俺のカミサマ」

俺は憑かれてる。
厳密に言えば幽霊とかオバケとか、そんなものじゃない。
鬼だ。
正真正銘角の付いた"鬼"。
そこらの人間よりも人間らしい白い幽鬼。
そいつが何時からか気が付いたときには俺のとなりにいた。

「雁夜」

「…ん、どうしたの?ギル」

それは俺の声に一拍遅れて甘い声を返す。向けられるのは蕩けるように熱い眼差し。
挙げられた白く細い腕。手首が袖口から晒されて、骨張った指が俺の額に触れる。ひんやりとしたそれ。
するりと肌の上を優しく滑る指先が俺の髪を掻き上げて、まるで恋人にでも向けるようにうっとりとした笑みで俺を見下ろす。"鬼"。
昔は混じり物がない黒髪だったらしいが、何の拍子か光に当てれば銀のように輝く純白の髪。
鬼たる象徴の、額から突き出たつるりと先が丸い短い角。
何も写すことのない白濁した片眼と、薄暗い闇を孕んだ黒水晶の片眼。
一つ一つのパーツは整っているが、それでもどこか凡庸な顔立ちの鬼。
しかしゾッとするほどの神秘的な美しさをのある鬼だ。
何時からか。そんなことなど覚えてなどいないが。
そんなことさえ気にならないほどに共にいた。

「雁夜」

「うん?」

「俺が捨てるまで、共にいろよ」

「うん、お前が俺を捨てるまで。お前と共にいてお前を守るよ」

―――――――――――――――

「――…まさか、君がいるとはね」

雁夜、と囁くように落とされた甘い声にギルガメッシュを守るように立った男――雁夜がくすりと笑う。
ぶわりと燃え広がった紅蓮の業火を眉ひとつ動かさずにスナップ一つ。
雁夜の影からふつふつと産み落とされた異形の蟲がギルガメッシュと雁夜の二人を守るように渦を巻く。
黒く蠢く盾。
業火に焼かれた蟲がぼたぼたと地に落ちて、しかし無限に羽化する蟲は少しずつではあるが炎を食い破っている。

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鱒鯖逆転ごちゃ混ぜだよ!
聖杯戦争的なお話になる予定だったよ!



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