君と未来を歩む | ナノ




おれのいとこ



ハローみなさんおげんきですか!?おれはすごく元気です!!だれに言ってるのかって?もちろん世界じゅうの中で一番!!いちばんにしあわせなおれにしっとしているだろうヤツらに言ってるんだよ!そこ、露伴に似てきたとかいうな。おれはおれだ。


「幸彦ー?アンタさあ…………従兄弟に会えるからって変なことぶつぶつ呟かないで頂戴。それより、ちゃんと宿題全部持ってきたんでしょうねえ」
『う、ウヘヒヒヒッばれた?大丈夫だっておかあさん、今うしろのせきでやってるよホラ』
「運転中なの。見えないに決まってンでしょ」
ブウウウーンとエンジンの音がずっときこえている。けいさんドリルをずっとやっていたから分からなかったけど、東京からもう車でずっと走って来ていた。とかいじゃああんなにりっぱな田んぼ無いよなあ。帰ったら露伴にじまんしてやろう。







そろそろランドセルもなれはじめた1年生のゴールデンウィーク。おれたち家族はおかあさんの双子のいもうと(おれのオバサン……と言いたいけどまだわかい人だからなあ〜どうすっかなー)の住んでいる、MけんSしにとまりに行く。

『やあ〜っと仗助と遊べるんだぜ、はしゃがずにはいられねえーよ!』
「うるさい………ぞ………幸彦………父さん、昨日働き詰め…………ねむ………」
前のじょしゅせきでおとうさんがなんか言っているが、おれは止められんのだ!!
『おとうさんのねむけよりおれの仗助への愛の方が勝ってる!!』
「うるっせェのよアンタ!運転狂うでしょォ!?」
『ハイッ』
さすがにおかあさんに逆らうのはムリだった。ぴたりとさわぐのを止めにして、大人しくドリルの続きをすることにした。おとうさんはねた。




『じょうっすけー!!お兄ちゃんが来ましたよおォーン!!』
「にいちゃん、おかえりなさい」
『お帰りじゃなくていらっしゃいが正かいだぜぇ〜でも花丸あげちゃうモンねッ!』
車で何時間もゆられてついにたどり着いた家。おかあさんとおとうさんがにもつを運んでいるうちに、おれはいとことの感動の再会をたのしんだ。

『そっちはようちえんだろ?なっつかしいなあ、英語とかやってる?』
「やってるよ、えー……びぃ、しーでー、いーえふ、じー」
『ヨォ〜シヨシ、よくできてるぞ………!』



おれたちが最近の話をしている間、おかあさんたちも何やらしゃべっていた。
「朋子……久しぶりね。お父さんいる?」
「姉さん、お帰りなさい。いいえ、今日は見回りですって」
「お父さんも相変わらずねえ」
そうして二人とも笑うんだけど、双子なこともあって本当にそっくりなんだ。

「にいちゃあん、おんぶして」
『おお、ごめんごめん。よっ うんッ 重っ……くなったなオメエよおー』

「朋子君、久しぶりだね。お邪魔するよ」
「ええ、お久しぶりです義兄さん」
「あ、これお土産よー、東京の老舗のお菓子と………幸彦が幼稚園の時の服」
そう言って店の名前が入ったはこを仗助のおかあさんにわたし、大きい紙ぶくろをいくつかどさりと置いた。
仗助のおかあさんはうれしそうな顔をして、その後こまったような顔をした。
「ありがとうね、いつも。でもこんなに貰っちゃって良いの?」
「アンタねえ……このアタシにおべっか使おうだなんて嘗めないでよね」
「あーあー、落ち着いてよ。別に社交辞令じゃないわよ。まあ立ち話もなんだし入って入って」
おとうさんがおれたちの着替えを、おかあさんがさっき置いた紙ぶくろをまた持って玄関をくぐる。おれは仗助をおんぶしたままその後に続いた。





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