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生徒会長と同じ位背の高い人だ。目は垂れ目なのに、眉毛は厳つい。黒髪短髪が端正な顔によく似合う。


「よろしくお願いします…犬飼先輩。」

「ちが、う…」

「え?」

「さっきと、ちがうの…。」


そう言って、先輩は目をうるめた。

さっきって、裂綺羅の時か?アイツは凶暴だから、あんまり表には出したくないんだけど…


俺が渋っていると、先輩は更に目をうるめた。


「おぅ。よろしく。犬飼。」


すると、先輩はパァッと笑顔になった。


不覚にも可愛いと思ってしまった自分に少し驚いた。


「俺は会計の目黒 大和(メグロ ヤマト)。クラスメイトだよ〜。よろしく、転校生。」


隣のテーブルから声が上がり、見るとそこには自身を会計と言った奴と、先ほどクラスで見た爽やかな茶髪の体躯の大きな生徒がいた。

俺がその子に微笑むと、その子はまたもや目を反らした。耳が赤かったのは気のせいだろうか。


「こいつは、森田 かぐや。因みにバレー部のエースね。」


目黒くんが俺に言うと、森田くんは目黒くんの事を睨んでいた。


「俺の事は別に気にしなくていいから。」


森田くんはそう言って、俺に背を向けてそそくさと食堂を退散した。


…もっと森田くんと話したかったな。いつか彼と友達になれるだろうか?









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