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04  



先程からとても大きい爆音と共に人々の騒ぎ声がする。
ギョンコルド広場に着いた様だ。
見えるには見えるが、座っているせいかあまりよく見えない。

「うわあ…」

なんか近くには大きくてとても可愛い人魚(しらほし姫かな?)さんがいるし、サンジさんは空飛んでるし、なんかでかい足が生えている…。

「うーん…カオス…」

なんかもうすごいとしか言いようがない。
シャボンディ諸島で少しだけ調べたが、流石麦わらの一味だ。

「あ、スルメ…」

座っていてもあれだけ大きければとてもよく見える。
敵だったのかあの子…ってあれ?なんかこっちに来たんだけど…

「いいかスルメ!お前はよわほしをここで守るんだ!!
後サニーに乗ってるナマエも頼む!!」

「えー…」

だ、大丈夫なんだけどなぁ…
まあ、戦い方を知らない子供がうろうろされても困るだろう。
私ここから動かない様にしないと…いや動くつもりもなかったけど…
すると遠くの方で何やら叫んでいる声が聞こえた。

「クラーケン!ーよくぞしらほしを捕まえた!!そのまま握り潰せ!」

何…だとっ!?
誰だそんなアホな事抜かす奴は…!!
ってあれ首謀者のホーディ・ジョーンズじゃん…

「うぉっ…!」

何やらスルメが動き出したせいか、船も大きく揺れる。
反動で前へと放り投げ出される形になり、ごちんっ!と大きな音を立てて私は見事に塀に頭を打った。

「うぉぉ…」

いっ、たいぞこれは…

ひいひい言いながら頭を抑える。
おでこの少し上ら辺をぶつけた様だ。

「た、たんこぶができてる…!」

痛みに悶えていると、頭上に大きな影ができる。
何事かと思った私は涙目になりながら上を見上げた。

「うわぁ…」

それは、とても大きな大きな船だった。
魚人島よりは小さいが、あれが落ちてきたら確実に魚人島は潰れる。
船はここに落ちてくる様に見えたが、次第に横に逸れていった。

「あ、また上に上がってく。」

一体どう言う仕組みなのだろうか?

「はあ、たんこぶ痛い…」

最早そんなことよりたんこぶが痛すぎる…。
痛みを紛らわそうと、私は持ってきた荷物の中から本を取り出した。

「うわっ、やっぱりぬれてる…いや読めないこともないか。」

いけるいける。
濡れてはいるが、湿ってるぐらい…の酷いバージョンだから頑張ればいける。

「読んでたらたぶん、このたたかいもおわるでしょう。」

そうして私は本の中へと旅に出た。




「ーー魚人島は救われました!!!」

「…ん?」

本から顔をあげた私は、あたりを見回した。
周りは歓声で埋め尽くされており、笑っている者もいれば泣いてる者もいる。

「おわったみたい…」

私はようやく立ち上がり、改めてあたりを見回した。
麦わらの一味はサニー号の近くに集まっており、何やら騒いでいる。

「おれの仲間になれよ!!」

どうやら、ルフィさんが誰かを麦わらの一味に勧誘している。
何だか無事に色々終わった様だ。

「よかった、と言いたいところだけど、私はまだなにもさがせていない…」

でもあの時、ゾロさんの刀を触って何か分かる気がした。
もう一度、触れば思い出すのだろうか?

「後で、たのんでみようかな…。」

断られそうだけど、私には今それくらいしか手がかりがない。
無理にでもお願いして、数分でもいいから触らせてもらえないだろうか。

「だめなら、ブルックさんかなぁ…」

刀で何でもいいならブルックさんにもお願いしてみよう。

「はやく、わかるといいなぁ…。」

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