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ペンギンさんの失態


うーん…酒臭い
あちらこちらで酒の臭いがぷんぷんする

「酒だああ!!」

「生き返る!」

「おーい!こっちにももっとくれー!」

なぜこんなに酒臭いのかと言うと、昼間倒した敵船の中に大量の酒が積んであったからだ
クル―達は久しぶりの酒にこれでもかというほど浴びるように飲んでいる
はぁ…こりゃあ明日はほとんど使い物にならないなぁ…
また私が一人で全部やるのか…うううつらぁ…

「おい!あんまり飲みすぎるなよ!!」

私はいつものように注意をしながら歩き回っている
こうしないとまじで明日地獄だし…

「いいじゃねえかよ今日くらい〜」

「そうだそうだ!」

「はぁ…明日どうなっても知らないぞ…」

困るのは私なんだからほどほどにしてよ!!

「そんなに言うならペンギンも飲めばいいじゃねえか!」

なん…だとっ!?
そんなクル―の声にまわりも野次馬と化し盛り上がりを見せる

「ほれペンギン!お前も飲めって!!」

「だから、私はいらないって…」

「いいからいいから、たまにはお前も酔うまで飲めよ!」

「シャチおま…んぐっ!?」

いらないって言ってるのにも関わらず野次馬として見ていたシャチが無理矢理飲ませる
くそぅ…酔ったら何をしでかすか分からなかったからあんまり飲まないようにしてたのに…!
あ、帽子も落ちた…!
これはやばいまずい本気でまずいしかもこれ結構度数高い奴じゃ…
…シャチ明日生きて日の出を見られると思う、な、よ…

「あれ?ぺんぎん?」

ごぼごぼと容赦なく飲まされた酒の多さに私はその場に座り込む
やばい…これは…まずい…めっちゃふわふわする…

「ぺ、ペンギン大丈夫か!?悪い!ちょっとふざけすぎた…!」

「もしかしてペンギン酒弱いのか…?」

「あちゃー…だからあんまり飲んでるところ見たことなかったのか…」

「ペンギンすまん!悪ノリしすぎた…!!」

あーなんかシャチが必死に謝ってるー…
なんか周りのクル―も謝ってくるし…
なんであやまってんだろ?
にしても必死にあやまってるシャチめっちゃ可愛い…撫でたい…

「しゃち…」

「は、はい!」

「うわぁ…シャチ殺されるんじゃないか…?」

「ペンギンそんなに怒んなくても…」

「ご愁傷様ー」

あーかわいいなぁ…
びくびくしながら私の言葉を待ってるシャチ
怒られると思ってるのかな?私なんかしたっけ…?
それよりシャチまじでかわいいなぁ…尻尾と耳がみえる…可愛すぎ天使
すっと手を伸ばし頭に触る
びくり、とシャチの体が跳ねた

「ふふふ…かーわいいなぁ…」

「「「「!?」」」」

わしわしと犬にするかのように撫で続ける

「ぺ、ペンギン!?」

「なん…だとっ…!?」

「え、え…え!?」

「わーしゃちかおあかいかわいいー…」

あー天使マジ天使
あああ我慢できない…

「ふふーしゃちほんとかわいいー」

むぎゅ、と頭を撫でながらシャチに抱きつくとタコのように真っ赤になりながら口をぱくぱくしている
周りのクル―達も何故か顔を赤くしながら驚いている

「「「「ぺ、ペンギンが壊れたぁぁぁぁ!!」」」」


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