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06



目が覚めると、目に入ったのは真っ白い天井だった。

「……ここは…?」

「あ、目が覚めた?」

「!?」

横から聞こえてきた声に私はがばりと身を起こす。

「だ、誰っ!!」

知らない天井、知らない声。
ここがどこなのかさえも分からない。
知らないことだらけで泣きそうになる。
しかし今頼れる人は目の前にしかいない。
もしかして、ここが本当に天国で目の前の人が神様…?

「あ〜えっと君、名前は?」

だるそうに聞いてくる目の前の人。
とても神様には見えないが、誰も見たことがないからどんな格好をしているのかも分からないし、どんな見た目をしているのかも分からない。
神様(仮)はもじゃもじゃで黒い髪をしていて、高そうな白いベストに身を包んでいる。
それから、とても背が高い。
座っていても私より高いなんて、一体何pあるのだろう?

「おーい聞いてるー?」

だるそうに聞いてくる神様(仮)は何故だかあんまり怖くなくて、私は肩の力を抜いた。

「…ミョウジナマエです…。」

「ん?名前がミョウジちゃん?」

「え、いや、名前がナマエです…。」

目の前の神様(仮)は不思議そうに訪ねてくるが、神様だってなんでも知っているってわけではないのか…。

「ナマエちゃん、ね…。そう君、えーと、もういいやめんどくさい…」

えええ…
神様は意外とめんどくさがり屋なのかな…?

「あ、あの…、」

「んー?」

ま、マイペースだこの神様(仮)!

「貴方はか、神様ですか…?」

思い切って聞いては見たが絶対神様だと思う…。
た、多分…。
ちらりと神様(仮)の顔を窺ってみるとだるそうな目は見開かれている。

「くっくっ…あははははは!」

「!?」

何を血迷ったか神様(仮)はいきなり笑いだした。

「くくく…はぁ、面白かったー。」

「あの、なんか変なこと言いましたか…?」

「えーと、ナマエちゃん?ホントに俺が神様に見える?」

「え?えと、あの…は、はい…。」

そんなに変なことだったのか…。
あ、もしかして当たり前だよなに聞いてんのこの子頭おかしいんじゃないの?
って思われているんじゃ…。

「あはははは!…今まで色んな名前で呼ばれてきたけど、神様なんて初めて言われたよ。」

そう言ってまたくすくすと笑いだした神様(仮)は神様ではないらしい。

「え、じゃあここは天国じゃないんですか?」

「ん?天国?なんで?ナマエちゃん死んでんの?」

「え、私死んだんじゃあ…」

「え?ホントに?」

は、話が噛み合わない…!
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