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  4月



怜 (今日は始業式です。いつもより早く学校が終わるので、今日はいつもよりたくさん練習ができますね…)
渚 「あ!怜ちゃんおっはよーーーー!!」
怜 「な、渚さん!?」
怜 (渚さんは大声で私の名前を呼ぶと…)
渚 「聞いて聞いて!さっきね、ピンクのペンギン見たんだよ!じゃあね!」
怜 (そう言って、走り去ってしまった)
怜 「…え?ど、どういうことですか…!?」



怜 (訳のわからないまま、始業式を終え、部活へ行くことに。そして、部活でも…)
江 「怜ちゃん!今日のメニューはいつもの五倍だよっ!あとサメヅカと練習は合同になりましたーー!!」
怜 「ええええええええ!?」
遙 「あ…っ…、空飛ぶ…鯖だ…っ」
怜 「ええええええええ!? 理 解 で き な い !!」
真琴「あああ…もう見てられないよぉ…。ああああっちに空飛ぶシャチがぁ〜……。」
渚 「あははははっ、まこちゃんだって言ってるよ!!あはははは、怜ちゃん、……ふふふっ」
怜 「真琴先輩…渚さん…これは一体……」
渚 「怜ちゃーん、今日は何の日?」
怜 「何って…始業式に決まってます!」
真琴「あああ、そうじゃなくて…!世間一般の方の…」



(その頃、サメヅカでは…)
宗 「凛…あたし…凛に言わなきゃいけない事があるんだ…」
凛 「な、なんだよ宗。」
宗 「…あたし…ここから別の学校に…転校する」
凛 「えッ……いやああああああああああああああああ………」

凛 「はっ……今の…夢……?」
宗 「凛……起きた?」
凛 「あぁ…、うん…、何か嫌な夢見て…」
宗 「凛…あたし…凛に言わなきゃいけない事があるんだ…」
凛 「な、なんだよ宗。」
宗 「…あたし…ここから別の学校に…転校」
凛 「(宗の言葉を遮るように)いやあああああああああああああ!」
凛、走り出す。
宗 「お、おい!凛!?…今日…エイプリルフール……行っちゃった」

凛 「はぁ、はぁ……プールなら誰も居ないか……」
愛 「凛先輩!!」
凛 「あ…あぁ、愛か…何で此処に…ていうかどうしたの?」
愛 「今日は急遽、岩鳶の皆さんと合同練習になるってコーチが!あと、コーチに呼ばれていて…」
凛 「いや急過ぎてそれはないだろ」
コーチ「急遽、イワトビと合同練習を組むことになった。始業式が終わり次第、出発するからな」
愛 「えっ!?」
凛 「えってなによ、愛。知ってたんでしょ」
愛 「あ、いえ…あの…(言えない、エイプリルフールの嘘がホントになっちゃったなんて……凛先輩には言えませんっ!ごめんなさい凛先輩!!)」
清子「今日はOBであるあたしも付いていくからな!」
百 「わーい!ねーちゃんと一緒に泳ぐの久しぶりだ!!」
宗 「やっぱり凛、ここに居た。あたしが呼びに行ったのにどっか走り出したからどうしようかと思った…」
凛 (それは…宗が…転校なんて言うから…ッ)
百 「あ!そーだそーだ!りんせんぱーい!あたし、江さんと付き合うことになりましたー!」
凛 「ぶふぉおおおおお!?はぁ!?何!?え!?」
清子「心配するな松岡!あたしも江さんと付き合うからな!」
凛 「き、聞いてない…っ、嘘でしょ…!?江が、江があああああああああああ!!」
愛 「り、凛先輩落ち着いて下さい!!」
宗 「部長のアンタが取り乱してどうすんのさ…」
凛 「うぅ…ひっく…」
百 「凛先輩泣きすぎ〜〜〜!!」
清子「どうした松岡、泣くほど嬉しいのか?」
宗 (こうしてあたし達は、泣いてめそめそしてる凛をひっぱりながらイワトビまで向かったのでした…。)



怜 「うーん、何の日でしょう…」
怜 (何か、今日は、特別な用事があった訳でもありませんし…)
遙 「分からないなら私が――」
怜 (どうして皆さんはこんな理解できない行動を取るのでしょうか…)
江 「遙先輩ストーップ!」
怜 (うーん………)
渚 「怜ちゃんって案外こう言うの疎いのかな?」
真琴「怜はあんまり冗談とか言えるタイプじゃないからね…」
怜 (私が皆さんに答えを聞こうとした瞬間)
百・清子 「江さーーーーーーーーーーーーーん!!」
江 「み、御子柴さんと…百ちゃん!?」
愛 「遅れてすみません!」

(ここからBGMセリフとして清子・百子の江へのアタックを入れたいです)

渚 「ううん、大丈夫だよ――って凛ちゃん!?どうしたの!?」
凛 「江が…江がぁあ…」
怜 「凛さん!?どうしたんですか…山崎さんに担がれて…」
真琴「山崎さん…まさか江関連で何か…その…言った?」
宗 「まだネタばらしはしてないけどね。そっちは?」
真琴「うちもまだ…っ、え?ハル!?」
遙 「凛」
凛 「なんだよ……」
遙 「江は結婚することになった。」
凛 「はあああああああああ!?」
遙 「そして私は真琴と結婚することにした」
真琴「えっ、は、ハルぅ…」
宗 「橘はまんざらではないのね……」
渚 「はいはーい!!私は怜ちゃんと結婚するーー!!」
怜 「え!?聞いてませんよ!?」
凛 「う、ううううそぉおおおおおおおお!?」

(江へとアタックBGMセリフ終わり)

江 「お、お姉ちゃん…?どうしたの?」
凛 「う、嘘よね…け、結婚なんて…嘘よね…!?」
怜 「渚さん!!私達はいつ婚約をしたんですか!?」
渚 「怜ちゃん必死過ぎだよあははっ!」
江 「お姉ちゃん、もしかして今日、何の日か忘れてる?」
渚 「こう可哀想になってきちゃったから教えるよぉ〜…」
江渚「今日は、エイプリルフールだよ?」

怜「なっ…!?」
凛「あ"ーーー!!」
(怒り心頭というか、今まで忘れていた恥ずかしさでいっぱいというか…)

凛 「まさか、宗の転校も…?」
宗 「するわけなんでしょ?」
怜 「渚さんのピンクのペンギンも?」
渚 「居ないよそんなの〜」
遙 「え」
真琴「ハル…もしかして、信じてたの?」
凛 「御子柴先輩と百が、江と付き合うってことも…?」
清子「ぜっさん」
百 「アタック中っすよ!」
江 「…はぁ……」
怜 「遙先輩のも、真琴先輩のも…全部…?」
真琴「ごめんね、怜…」
遙 「私は空飛ぶ鯖をあきらめてはいないぞ」

凛 「…はぁ…、とんだ茶番に付き合わされたってわけね、あたしたち」
怜 「そうですね、凛さん」
サメヅカ 「り…凛…?」
イワトビ 「れ、怜…?」
凛 「部長命令よ!今日の練習はいつもの十倍だからね!!??」
怜 「私を騙した責任は取ってもらいます!リレー形式で勝負です!!」

凛・怜以外「えええええええええええ!?」

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