〜想いもいつか……〜 お前はどんな花が好きかと 訊いた俺にお前は笑った 実を結ぶ花が好きだと 草の実を俺の口に入れた 小さな小さな甘い実は 気持ちも胸も満たして 笑顔にさせるからだと 笑ってそっと口に含む どんなに綺麗な花よりも 小さなその花が好きだと 笑うお前が俺は好きだ 花束を贈るつもりが 小さな種を買っていた お前が好きな草の実を 増やしてくれと手渡した 痩せた土も乾いた土も 人の思いが実を結ぶ 育む思いが俺の胸にも いつか実を結ぶだろうか どんな綺麗な花すらも お前の笑顔にゃ敵わない どんなに甘い草の実よりも お前の方が……きっと甘い 胸に咲いた小さな花は どんな実を付けるのだろう [*前]|[次#] [ poem4 ]|[ main ]|[ TOP ] |