何が悪い! | ナノ
パーティー開始

 


御幸様に言われた通り、生徒会室の奥のドアを開けた所で着替えたんだけど…奥の部屋ってこんな部屋だったの?

豪華な生徒会室とは違って窓が無い薄暗い部屋に剥き出しの電球が真ん中に1つ。
壁はコンクリートの打ちっぱなしで真ん中にステンレス製のテーブルに向かい合って置いてあるパイプ椅子2つ。
何か取り調べ室みたい。
しかも薄汚れてるし…ここ、物置かな?
まぁ、それは置いといて。

何だこの服は!
首元がざっくり開いた白黒の細いボーダーの長袖まではいいよ。
問題は下ぁぁぁあっ!!
一見普通の黒いズボンかと思えばお尻のとこがざっくり空いてる。
丁度アナルのとこがね!
紙袋の中に貰った手紙と同じ字で『下着着用不可』ってメモがっておおおぉいいいいっ!!
何なのこの服っ!!
そして御幸様の指示に従っちゃったよ俺っ。
必死に上の服の裾引っ張ったら何とか隠れる、かな?
でもお尻がスースーするぅぅう。

「入るぞ……ほう」

ほう、じゃねぇぇぇっ!!
御幸様ニヤニヤしてるよっ。
そりゃ御幸様が用意した服なんだからお尻が空いてるとか知ってるしね。
部屋の隅っこで必死に裾引っ張ってたら御幸様が寄ってきて口許に笑みを浮かべた。
このイケメンっ!

「ただの平凡かと思えば中々そそるな…あいつが執着するのも分かる」

御幸様がボソッと言ったあいつって誰?
今となっては心当たりが多すぎて絞れない。
何で皆俺を気に入るかなぁ。
ただのエロゲオタクですけどっ!


「良いか?お前は我が軍に潜入して捕獲された敵軍のスパイ。そして俺は最高司令官だ。最高司令官直々にスパイに手段を選ばない尋問する、という設定だな」

「……はい?」

「お前の名前はフィン、俺の名はアルフロートで行くぞ。通称アル様と呼ばれている!」

いやいや、そんなどやぁって顔されても!
俺は相沢優ですけどっ。
捕獲されたスパイって…言われてみればこれ、囚人服っぽい。
そして御幸様の服装は設定にピッタリだ。
まさか…!

「あ、あの、俺が呼ばれた理由って…」

「ああ?そんなもの、コスプレでヤる為に決まってるだろ」

えぇぇぇっ!!
何その当たり前だろって感じの口調!
知らないよそんなのっ!
衝撃的な返答にパニクってたら御幸様の手が伸びてきて俺のお尻を揉み始めた。
揉まれる度に体が疼き始める。

「ぁっんっ…はぁっ、あっあぁっ」

「あいつや他の奴らが夢中になるお前なら俺を満足させられるだろ?ちゃんと役になりきれたら最高に気持ち良くしてやる」


耳元で囁かれた言葉に小さく頷く。
コスプレはともかく、ごっこ遊びなら疾風と何回もしたからなりきれるはず!
御幸様を見上げたら凄く満足そうに笑ってた。


 


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