まずは反省
俺をリビングのソファーに座らせて疾風はどっかに行った。
ど、どうしよう。
怖いっ…怖いよ兄ちゃぁぁぁあん!
「うぇっ!」
ソファーでブルブルしてたらほっぺに冷たいものが。
あ、タオル巻いた氷のうだ。
目の前に疾風のドアップ。
眉間に皺寄ってるぅっ。
「…雨宮にやられたんだろ?」
「えっ」
ああ、恐怖でまた忘れてた。
俺のほっぺ、腫れてるんだっけ。
「あいつは昔から有栖川の事が熱狂的に好きだったからな…痛い?」
「だ、いぶまし」
「そっか、良かった…」
そう言って優しく笑ってくれる。
疾風、本当に心配してくれたんだ。
「疾風ぇー…」
疾風の優しさに情けなく泣きそうになって視線を疾風に向けたら笑顔が。
笑顔が、怖いです。
「それはそれで置いといて。何で腰に力が入らないのか教えてもらおっかな?場合によったら相手にも…優、嘘吐いちゃ駄目だよ?」
相手にも何!?
怖っ、疾風怖っ!
疾風に嘘吐けるはずもないから事の流れを一通り話した。
「……あの双子と、雨宮まで落としたの?」
疾風がビックリしてる。
驚いてもナイスフェイスって良いよね。
てかね、俺もビックリしてるんだよ。
「双子だけなら未だしもまさか雨宮まで…そりゃ3人とヤッたら腰に力も入らないよね」
「…はい」
視線が痛い。
流石に呆れちゃったかな。
ホントごめんなさい。
もうしませんとは言えないけどごめんなさい。
「取り敢えずお風呂だね。お仕置きは明日。先生に明日俺達休むって伝えといたから」
「えっ?」
「こんな体じゃ今日はお仕置き出来ないよ。明日には力入るようになるだろうしお仕置きは明日ね」
優しいのか優しくないのか…
ま、まぁ、疾風に見捨てられなかっただけ良しとしよう!
氷のうを置いて疾風に抱えられてお風呂に行った。
今日の手付きは一段と優しい。
丁寧に洗ってくれてすっごく気持ちぃ。
「疾風ー、ありがとー」
「どう致しまして」
疾風に洗われてほわほわして今日はそのまま気持ち良く眠りに就いた。
明日、自分がどうなるかも知らずに。
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mokuji]