何が悪い! | ナノ
絶体絶命

 


神様、俺は何か悪い事をしたでしょうか?
ただエロゲと妄想と気持ちぃ事が大好きな平凡な男子ですよ。
そうか、気持ちぃ事が好きな所為なのかな。
いやいや、蓮様がこの顔を気に入ったのが悪いんだ。
その前にこの顔で生まれたから駄目?
神様何でこうなったか教えてマジでぇぇぇっ!!


さっき、雨宮さんに強制連行された俺。
倉庫裏とかでボコられるのかなって思って連れてこられたのはこれまた大きな大きな一人部屋。
家具とかあんま無くて必要最小限な物しかないって感じの。
あれ?
何で俺、ここに居るの?
ここ、絶対雨宮さんの部屋だよね。

「あ、あの…」

まだ首根っこ掴まれたまま恐る恐る声をかけたら超睨まれた。

「あ゛あぁっ!?」

「ぴぎゃっ、なっなっなんでっこここここにぃぃっ!!」

もう半べそ掻いてるよ。
睨まれた顔によく似合う低いバリトン。
泣かなかっただけ褒めてもらいたい。
全力を振り絞って質問した俺に口端を吊り上げる雨宮さん。
嫌いな奴とか普通部屋に入れないよね?
も、もしかして話し合うだけとかかなっ…!!


「此処なら何しても誰も邪魔出来ねぇだろ?それに、蓮に見られたら困るしなぁ」


俺、頭真っ白。
つまり、蓮様に見せたくなくて邪魔されたくないような事をする訳で。
掴んでた手が離れて関節慣らして殺る気満々って、おおぉぉいいいい!!
ぎゃぁあっやだやだっ、死にたくない!!
何だようっ、好きと嫌いは紙一重なの!?
殺る奴まで部屋に連れ込むご時世なの!?
ビビりまくって尻餅ついた俺はゆっくり後ろに後退る。
雨宮さんはその様子を楽しそうに見下ろしてる。
ヤバイ、目が座ってる。マジだ。彼マジだ。

いつの間にか背中が壁に当たってそれ以上下がれない。
体に嫌な汗が流れる。
俺を見下ろしていた雨宮さんの顔が目の前にある。
しゃがんで右側の髪を鷲掴まれた。
頭皮超痛い。


「歯ぁ、食い縛れよ」


歪んだ笑顔を浮かべてる雨宮さん。
声が聞こえたと同時に視界がぶれて右頬に激痛が走った。


 


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