「やった…」
僕は嬉しさのあまりそう呟いていた。
目の前の朝日を反射する全身鏡に映るのは、6歳くらいの子供の姿。
そう、僕の6歳ごろの子供の姿。
昨日の瞑想の儀式で持って帰ってきた新しい知識、若返り。
その世界では見た目の年齢操作が当たり前になっていて、若返りの薬を作ることは最大限に簡略化されていた。
そのため、いとも簡単に一晩で、僕はこの姿を得た。
「すごいなぁ…」
くるりと姿見の前で回ってみる。
着ていた服は勿論大人のもののままで、ぶかぶかになって着れなくなったからしょうがなくシャツだけを着ている。シャツの裾がふわりと持ちあがり、か細い脚が見えた。
ほんとうに、本当に子供だ。