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労働讃歌


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ホスト×会社員
王様ゲーム キス
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やばいって。

「ん……ふ、ンんっ……」

やばい。

気持ちいい。

「……ぁ……、ん……」

キス。
好き。

少し肉厚の舌が、オレの舌を愛撫する。

ぞりぞりと擦り合わされて、絡まる舌に体が震える。
愛撫に応えれば、ジュっと音を立てて吸われて、その甘い痺れに相手のシャツを手の中に握り締めた。

「んン……」

上あごを擽りながら歯列をなぞる様に器用な舌が蠢けば、くすぐったさに体が揺れる。
イヤイヤと、固定されて動かない頭をかすかに横に振った。

ふっと息をもらした口に、上唇をちゅっと吸われた。
ぎゅっと閉じたままだった目を開けば、目の前の涼しい瞳がオレを写している。

今度は下唇をちゅっと吸われて、ゆっくりと顔が離れていった。

同時に弱まった拘束に、がくりと体がバランスを崩す。
おっと、っと微笑みながらオレを支え直した体は、見た目通りがっしりとして頼りがいがあった。


「…………」


格好いいなあ。

自分の貧相な体と比べて、なんて男らしいんだろう。
少しバタ臭いけど顔もイケメンだし、身に着けている装飾品もおしゃれだ。
動きもスマートで、キスもうまい。


ぼうっと見つめていると、鼻先に唇が落とされた。
ちゅっと言う音に、我に返る。


「ぁ」


あっという間に顔に血が上っていく。

彼の後ろ。
テーブル席にはオレの上司や同僚が座っていて。
ニヤニヤと、物凄く嬉しそうな顔をしてこちらを見ていた。


「大丈夫?」

「っ!!」


恥ずかしくて死にそうになっている俺を覗き込むのは、先ほどのキスの相手。
このクラブのホストで、新入社員歓迎会恒例、王様ゲームの被害者その1。
その2はオレです。

こくこくと頷くと、そっか、と白い歯を見せた。
オレの腰を支えながら、椅子にエスコートしてくれる。


……恥ずかしいよ!
まるで、お嬢様相手にするようなその態度に、ますます顔が赤くなる。


「よくやった!」

王様の女上司は、満足げにオレの背中を叩いてきた。
お粗末さまです、とか、恐れ入ります、とか、ごにょごにょ呟きながらも、オレの意識は先ほどのキスの相手に向けられていて。

目が合えば慌てて逸らすんだけど、気がつくと目で追ってしまう。


……キス。
気持ちよかったな。


酔っ払ったオレは、もう一回したいな、なんて、その精悍な顔を見ながら思ってしまった。


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女性の多い職場で、二次会はホストクラブ。

上司は、ホストがゲイだと知ってます。

オレは酒とキスに酔ってほやほやしてますね。
そんなものほしそうにしてたらお持ち帰りされちゃうぞー。

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