童話体験
おやゆび姫
鼠D

促されるまま、立ち上がりひくひくと揺れる自らを、雷は恐る恐る掌で包み込んだ。

軽く握り込むと、じんわりと快感が這い上がって脳に伝わる。
先端からぷくりと漏れ出した蜜が玉を作り、伝い落ちてきた。

「……はあぅ……」

気持ちイイ。

もっと強く、感じたい。

これを擦り上げたらどんなに気持ちイイだろう……。

むくむくと欲求が膨らむ。
想像するだけで、掌の中の高ぶりは期待に打ち震え、蜜を零す。

「まうす……」

甘えた声が出る。

「いいよ、自分の欲しいままに感じて」

「ひああぁぁっ」

スティクが引き抜かれた。
内壁が捲り上げられるような感覚に腰が浮く。
思わず力の入った掌に刺激された、中心の直接的な快感に目がちかちかとする。

「あっ、はっん……あ、あァ」

もうすこし……。

遠慮がちに雷の手が上下に動き出した。
筋に指を当て、親指と人差し指で作った輪でカリを刺激する。
待ち望んでいた明確な刺激に、頭の中が支配されていく。

「んあっ! はっ! んっ!」

アナルを蹂躙されながら自分の良い場所を擦り上げる。
ただ無心に。
次第に、自らを高ぶらせることに夢中になっていった。

スティクの異物感や圧迫感すら、快感にすり替わっている。

「んん……あっあっあ、あ、ア」

どうしよう、気持ちイイ。

閉じ気味だった両足は恥ずかしげもなく大きく開いて、受け入れる。
誘うように揺れる腰を止められない。
火照った肌にこすれるリネンすら快感を得る道具にしてしまう。

雷の息づかいと、ぐちゅぐちゅという水音が部屋を支配していた。
アナルから聞こえるのか、先端から溢れ出した蜜がたてるのか分からない。

「あっ…………ック! はっ! はぁ……」

ぱた。
ぱた。

腹に暖かな雫が落ちた。



「…………はっ……」

達した雷の体からじわじわと力が抜けていく。
脱力した雷の全身がふかふかの寝具に沈み込んだ。

「ぁぁ……」

ズルリと体内に残ったスティクが引き抜かれる快感に、ふるりと体が震える。
冷静さが戻ってきた頭が、自らの甘い吐息にショックを受けた。

「おれ……」


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -