*Short* | ナノ
使い方は?




 別段、何ということもない平和な…戦争をしているということさえ忘れてしまうような…一日。
つまるところ、今の世界状勢に似つかわしくない一日が午後に差し掛かった時。
ロックオン・ストラトスは、一人自室で先日のミッションについての報告書を作成していた。

 コーヒーを飲もうと、ディスプレイの横に置かれたマグカップに手を伸ばす。
一口飲むと、冷えた苦味が舌を刺した。

それからカップを元に戻し、キーに指を置いた瞬間、来客を告げるブザーが鳴った。


(ん?誰だ?)


 客が誰かを推測しつつ、応答ボタンを押す。
小さな画面に映ったのは少し不機嫌そうなティエリア・アーデだった。


(珍しいな…アイツが俺の部屋に来るなんて)


日頃あまりない出来事に驚きつつもキーを解除した。

シュンッ…と扉がすぐに横にスライドし開く。
小さなモニター越しでなく目の前に現れたティエリアを部屋に招き入れる。




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