診療所


『以上3名。禁止エリアは…』


「馬鹿な!跡部が死んだってのか!!」


放送を聞いて宍戸と鳳はガタッ!と席を立った。


「そ、そんな…跡部部長と忍足先輩が…っ」


二人とも顔面蒼白で固まる。


そんな二人の後ろ、ベッドに腰掛けている越前リョーマも言葉を失っていた。


「クソッ!!なんでだ!なんでアイツが…っ」


ドンッ!と机を叩いて宍戸は強く拳を握りしめる。


鳳は力なくその場に膝をついた。


…ようやくリョーマの意識が戻り、3人で跡部達を探しに向かおうとしていたまさにその時。


跡部達の死を告げる放送が流れたのだ。


「……」


リョーマも最後の希望であった跡部が死に、絶望を感じていた。


自分を庇い死んでいった部長・手塚国光が言い残した"跡部に会え"という言葉。


それだけを目標に生きてきた。


しかし…


もうその跡部もいない。

1/7

prev / next
[ BackTOPしおりを挟む ] 
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -