ランチの手伝いも終え、ちょっと学園内を散策しようかとふらふらしていた。のがいけなかった。
「え、うそ、うあああああ!!!?」
ずささっと土滑りの音が間近で聞こえて、とっさに閉じた目を開くといつの間にか当たり一面土色に。 滑り落ちた……? というより、でかい穴に落ちたらしい。お尻を打っただけで済んだがぴりぴりした痛みが身体に残る。 しかし何のための穴なんだ、と見上げると結構深いんじゃないのかコレ。空が変に小さく見える。 これはあれかな、貝塚的なゴミ捨て場なのかもしれない……自分の頭上に降り注ぐゴミを想像して青ざめる。そんな状況非常にまずいぞ。
「す、すいませーーーん!! 誰かーーいませんかーーーー!!! 穴に落ちてしまったんですがああああ!!!」
があああ……あああ…… オイオイオイわたしの声がこだましただけで、誰も姿を現さないんだけど。一人ぼっちなんだけど!!
「ふむ……登るか……」
ねずみ捕りにはなってないから、土に指ぶっさせていけば登れるんじゃなかろうか。いける、うんいけるか!
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