知っていた。知っていたはずだったんだけど。

「なぁ、」
「なに」
「俺をこのままピアスとして持ち歩かん?」

こんなに馬鹿だとは思っていなかった訳で。
いや語弊があるかもしれない。
こんなに馬鹿に合ったコトがないため、残念ながら予測不可能で。
雅治に何度ドン引きを繰り返せば落ち着くやら。
今雅治は何をしているのか、誰でもいいから説明して欲しいくらいだ。

「俺今からピアスな」

異常に圧迫感のある右耳は雅治がへばりついているから。
ピアスになると言い張って聞かない彼はこの間までブレスレットになるだの、ネックレスになるだの騒ぎまくっていたばかりだ。
抑え込まれるようにされて右耳からした音が入ってこない困った。

「これでずーっと一緒におれるのぅ」

なぁ、俺のコトみんなに自慢していいんじゃよ。


アクセサリーは目立ちたがり屋








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