きっかけ大作戦05



「はい」

セルフィは
片手をアーヴァインに差し出した。

「え?何〜?」

突然のことでわからないといった顔をするアーヴァインにセルフィは単語一つしか言わなかった。

「お金」

「お金?……あ〜、材料費ね!いくら?」

「300円」

アーヴァインは財布から300円を取り出して、300円をセルフィに渡した。

セルフィは「ありがと♪」と言うと…

「お土産宜しくね♪」

とこの間のユフィが
ヴィンセントにやったのと同じように笑顔でウィンクをして言った。

「期待して待っててね」

アーヴァインも笑顔で言葉を返した。

「…上手く行ったか?」

ここにで、ヴィンセントがやってきてアーヴァインに尋ねた。

「勿論だよ!
協力してくれてありがとう。後でクラウドとスコールにも礼を言わないと」

と言いつつ、
アーヴァインとヴィンセントは校門を出た。





その時、ヴィンセントは声を掛けることが出来なかった。

否、掛ける言葉がなかったのだ。

「・・・・・・ぐすっ・・・・・・」

アーヴァインは涙を流しながらモグモグとパンを食べていた。

ポケットからは、つい先程食べ終えたおにぎりのビニールがはみ出していた。

そう、おにぎりのビニール。

おわかりになっただろうか?

そう、セルフィがアーヴァインに渡した弁当袋の中身。これは弁当ではなく、食堂で普通に買える、おにぎり(鮭×1)とパン(あんこ)なのであった。

であるからして、
決して手作り弁当ではなかったのだ。

そして、アーヴァインは気付いた。

何故、セルフィがお金を請求したのか。

それは、材料費の請求ではなく、お昼ご飯代の請求であったからだ。

「・・・」

ヴィンセントはポンポンと、アーヴァインの背中を優しく叩いた。








†エメラルド様より相互記念†

まさかのヴィンユフィとアーセルに
思わず叫んだシキですありがとー!!

そしてオチに…(笑)
アービン、不憫な子

この世界観がお気に召した方
リンクから『箱庭』へゴー!!

エメラルド様、これからも
仲良くしてくださいませ!!


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