空白の部屋
「ヴィンセント」
「ヴィンセント?」
「ヴィ〜ンセントぉ?」
「ヴィ、ン、セ、ン、ト」
「ヴィンセント…」
「ヴィンセント…!!」
「………ヴィン……」
その背中に何度声をかけただろう
怖いの恐いの
置いてイカレソウで
だってアナタはアタシを見ない
決して振り返らない
いつも後ろ手でドアを閉めてしまうから
気がつくとまた扉を少しだけ開けて
出て行こうとするから
目を離した瞬間
アナタが消えていそうでコワいの
ほら…また
だからアナタが出て扉が閉まるまでの隙間
…空白の懺悔。
アタシはアタシを入れよう
いつかアナタの後ろ手を掴むために
《綺麗な部屋でも貴方には霞むの》
きっと本編の彼ら
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