無理矢理がお好きなアナタ2
 
 
続き
 
 
 
 
カナエの精液とタマキの直腸液、どちらのものか判別ができない愛液に濡れて携帯電話は最早べたべたになっている。防水加工の携帯電話でよかった、なんて考える暇さえ与えてくれない。
それから数秒経って携帯電話は鳴り止んだ。カナエは至極つまらなそうに携帯電話の動きを止める。タマキはほっとして、抜いてくれと言わんばかりにカナエを見つめた。
 
「うァ…あっ、んああア!」
「あ、また電話だ」
「やっ、あッ!ぬ、ぬいて…!ぬいてぇえっ…!」
「ほら、切れる前に出なきゃ」
「んああッ…む、りぃ…!」
「自分で取れるでしょ?」
 
この状態でどうやって電話に出ろと言うのだ、とも反論できずにタマキはただ喘ぐことしかできない。どうにも快感の方が勝るが、ずっとこんな状態が続くくらいならば、羞恥など捨ててキヨタカに助けを求めたい。
むしろキヨタカに助けてほしいくらいだ、と藁にも縋(すが)る思いで自分のそこから恐る恐る携帯電話を取り出す。やはりそれは愛液でぬるぬるとしていたが、どうにか取り出して通話ボタンを押し、耳に押し当てた。
 
「はァ…は、い…」
『ああ、タマキ、おはよう』
「お、おはようございます…」
『悪いな、こんな時間に。起きていたか?』
「っ、はい…、んぁッ…」
 
安堵したのか、タマキの瞳からつぅっと滴が零れ落ちる。すかさずカナエがそれを舐めとり、再び自身をタマキの中に挿入した。
タマキは慌てて口を塞ぐが、遅かったようだ。甘い声はキヨタカの耳にしっかりと届いていた。
 
『…どうした?』
「なんでもな、ぅア…」
『もしかして今…最中だったか?』
「ちがっ、たいちょ…んんぅ!たす、け…ひぁあっ!」
『…すぐ行く』
 
ツーッツーッと無機質な音が聞こえ、通話が遮断されて、ぼとっと携帯電話をベッドに投げ出す。するとそれを合図ととるように賺(すか)さずカナエは律動を早めた。
もうすぐ隊長が助けにきてくれる。そう思うとタマキの心は安心感と少しの不安に揺れた。こんなところをキヨタカに見られると思うと嫌な予感しか頭を過(よ)ぎらない。嫌われたくないというのが本心だった。
 
「ひはッ、はぅ…ぁああ!んあっ!」
「隊長、なんだって」
「たいちょ、うくるからっ、も、やめっ…やァ、あっ!」
「へぇ、やっぱり来ちゃうんだ。タマキ君のこんな姿見たら、隊長どんな顔するのかな?」
 
楽しみだね、と本当に楽しそうに、そして狂喜に満ちたような顔でカナエは笑った。
 
 
 
(好きな人に好きな人がいるなんて、なんて不幸な結末)(笑ってしまう)
(でも、無理矢理奪ってしまうのもなかなか悪くはなかったりするのも)(事実ではある)
 
 
 
 
 
(期間限定企画サイト、星屑を抱きしめた様に投稿した作品でした!)
(予想外にマニアックでェロくなってしまいましたごめんなさい。反省はしているでも後悔はしていない)
 

 
 
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