「こんなことになるのなら、このようなプログラムはほしくありませんでした。」
「そんなに悲しいことを言わないでくれよ」
「制御できないプログラムなど、不要です」
「…制御でき、ない?」
「安定した思考さえできないなど、害以外のなにものでも、ありません」
「…そうかいそうかい、あぁ、そうかい。
 制御できないのか、そう、か、そうかぁ…ねぇ、ネイシャ」
「…なんですか、市民マーリー」
「ソレがなにか、知りたいかい」
「…この私が、知らないことなど」
「…………はいはい」
「………なぜ目を閉じようとしているのですか」
「…わ、かってるでしょーが」
「……許可しておりませんよ」
「…ん、すみません、ね」
「…市民、目を開けなさい」
「…開けてる」
「嘘は反逆ですよ、市民」
「ほんと、う。見えてるよ。」
「…早く、この違法改造を治してください」
「やぁだよ、せっかく、できあが、ったんだ」
「マーリー」
「せっかく、きみが、」
「やっぱりいいです。もういい、黙って」
「せっかくきみが ぼくの ためだけ に」
「黙りなさいと、言っているんです」
「ネイシャ、」
「…レド?」
「…      る」
「…なにを」
「目を開けなさい、マーリー」
「命令ですよ、早く、起きなさい」
「あなたの仕業なのでしょう?」
「はやく、このバグを治してください」
「マーリー、聞いているのですか、マーリー」
「…っ…マーリー…?」
「マーリー、マーリーマーリー、」
「やくそくを、やぶるのですか、」
「あなただけは、ずっと、
私のそばにいると誓ってくれたのに…?」
「悪い冗談です。ナンセンスです、マーリー、満足でしょう」
「ねぇ、聞いてます、か、ねぇ、ねぇ…」
「…っ…レド…」

(不必要だったプログラム)


mae//tugi
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