世界観 | ナノ

五大竜族 


 竜族の中でも高位の存在。

 一説によると神の遣いとされ、一部地域では世界を創世した存在として信仰されている。

 五大竜族に共通する特徴は、頭は一つであり、六枚の翼(一対の主翼と二対の復翼)を持ち、前足と後足と長い尾、鱗、角、体毛を持つこと。また、ヒトを遥かに超える知能、さらには高い魔力をも備えていることである。ちなみに翼の付き方は昆虫を同じで、普段は畳んでいるものを展開するというもの。
 見分ける方法は体色と角の形。


・水竜族
 鉛(アオガネ)色の竜族。
 長い体と尾をくねらせて泳ぐ。イッカクの角と、きめ細やかな体毛と、光に美しく乱反射する鱗を持つ。水中に住み、前足と後足はヒレに近い形状になっている。副翼は扁平なタガメの翅。エラはない。海や湖、どちらにも生息できるらしい。そのまま空も飛ぶ。
 体色は鉛色だが、青よりも黒に近い。これは水中での保護色である。

・火竜族
 銅(アカガネ)色の竜族。
 牛のような角を持つ。副翼は蝶のように幅広い。気性が荒い個体が多い。その炎は火竜自身が燃やしたいと思ったものしか燃やすことはない。火山などに生息しているが、何故か人里近くで目撃されることも多い。

・天竜族
 銀(シロガネ)色の竜族。
 しなやかな体つき。たてがみと、鹿のような角を持つ。飛ぶ時は翼を羽ばたかせずに滑空する。副翼はトンボの翅に似ていて、ホバリングも可能。人を寄せ付けないような高山に棲むと言われている。大抵は雲の遥か上空を飛んでいて、めったに地上近くまで降りて来ない。

・地竜族
 鉄(クロガネ)色の竜族。
 装甲に覆われた体に、山羊の角を持つ。翼は、飛蝗に似た副翼と併せて疾走時の加速器として使うこともある。山の中や地中に棲むらしい。あらゆる鉱脈の知識を持つ。そのため、鉱脈夫たちから信仰されている。

・神竜族
 金(コガネ)色の竜族。
 黄金の体毛と羽毛に覆われた体。副翼はカブトムシの翅に似ている。額と、両のこめかみに、羚羊に似た角を持つ。全ての生き物の中で唯一、死者をも蘇らせる能力がある。彼らが棲む地は、どんな荒れ地でも緑豊かに生まれ変わるという。


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