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サガは裸で寝ているに違いないという話の流れで、私はアフロディーテに尋ねた。

「アフロディーテは何を着て寝るの?ネグリジェなんて似合いそうなんだけど…」

アフロディーテは、「はぁ?」と不愉快そうに声を上げた。

「心外だな。私は男だ」
「じゃあ、サーフパンツにTシャツ?」

一般的な男子が着る寝巻きを挙げると、アフロディーテは意味深な笑みを浮かべた。

「私が夜着なんて着ると思うのかい?」
「えっと…それって…」
「裸に決まっているだろう?」
「なっ!!」

裸はサガの専売特許だと思っていたのに、いや、見た事はないけれど、アフロディーテもだなんて…!!

「ちなみに、シエスタの時もだ」
「嘘ーーー!!」

だって、だって、昼間なんて誰が来るか分からないじゃない!!

「嘘だと思うのなら、それで構わないが?では、私は双魚宮へ戻るよ」

そう言って、アフロディーテは自分の宮へ戻って行った。
そして、私は決心した。
あの身嗜みにこだわるアフロディーテが裸でなんて寝るはずがない。
むしろ、フランス革命時の将校の部屋着の方が激しく似合う。
絶対にその格好に違いない!
シエスタの時に確かめに行くんだから!!

決心してから数時間後、シエスタの時間がやって来た。
私は双魚宮に忍び込み、アフロディーテの寝室へと向かった。
そして、深呼吸をして扉を開けると、そこには確かに一糸纏わぬ姿で肘を付いて、シエスタの日差しに照らされながら私に笑いかけているアフロディーテの姿があった。
幸い観葉植物の影になっていて、見てはいけない部分は隠れていたけれど、私は思わず固まり、口をあんぐりと開けた。
まさか、本当に裸とは思わなかった!!

「ふふっ、私に抱かれに来たの?…冗談さ」

抱かれるという言葉にかぁっと頬が赤くなって行って、私は勢いよく扉を閉めた。
扉の向こうからは、アフロディーテの爆笑が聞こえて来た。

またアフロディーテにからかわれた!!
今度こそ見返してやるんだからっ!!

私は脱兎の如くその場から走り去った。

(文章:haruka イラスト:kako)







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