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新卒社員も段々と仕事に慣れつつある六月のある日、
株式会社モビーディックの社内は騒然としていた。
今日からとんでもない写真が入って来る、と。



カツン、カツン、
ヒールの音が廊下に響く。


短いスカートからすらりと伸びた長い脚、ボタンがいくつか開けられたシャツからは豊満な胸元が覗く。
黒いジャケットに纏められた輝くブロンドがよく映える。

長いまつ毛はマスカラが塗られ、軽く引かれたアイライン。
高い鼻の下にはルージュが引かれた形のいい唇が実る。
すれ違う人は皆足を止め口をぽかんと開け、微かに頬を染め彼女を見つめる。





そんな視線を気にも止めず、彼女は目当ての部屋のドアに手を掛けた。







MUSE




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