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side Ace







結局あの後、ピラフを食べ、緊張からか一人でビールを3杯飲んだ挙句家まで送り届けてもらった。

会計は出そうとするナマエを制止し、勿論だが俺が出した。


女に運転させて自分だけ飲んで、しかも家まで送ってもらうとかめちゃくちゃかっこ悪ィじゃねェか...


エースがはあ、と大きな溜息をつけば隣からギロリと睨まれた。



「おいエース、お前最近気散ってんじゃねェかよい」


「はあ?なんだいきなり。別に普通だぜ」


「ガラス越しにナマエ見てニヤニヤ、ナマエ見て溜息。どう考えても散りまくってんだろうが」


「うるせェな...」



ばつが悪そうにマルコに顔を背ける。
すると目に入るガラス越しのナマエ。
なにやら携帯を険しい顔をしながら見つめている。


あ、そういやナマエの連絡先知らねェな...


眉を顰めてるナマエも可愛いな。
携帯っつーことはプライベートのメールだろうな、相手は誰なんだ...

ぼーっと肘をつきながらそっちを見ていると、後ろ頭をマルコに叩かれた。



「って!...なんだよ!」


「いいから仕事しねェか。
あんまり仕事に支障が出るようなら移動させるよい」


「そりゃねえだろ」


「ならお前いい仕事やるよい。今日のナマエの提案に着いて行け」


「はあ?」



なんでも元々違う人が同行する予定だったけど、その社員が急に風邪ひいて人が足りないらしい。

おれは違う用事があるから行けない。だからお前行けよい。
とマルコは言った。




携帯を置き、一生懸命パソコンに向かい資料を作るナマエが目に映る。

そういや昨日もずっと資料作ってたもんな。




「ああ、行くよ」





「じゃあ頼んだよい。
ドンキホーテ社に19時、今のうちにナマエと打ち合わせしとけ」


「ド、ドンキホーテ社?!」



ドンキホーテ社っつったらあの悪名高き社長で有名な?!

なんであんなとこに....!






抗議しようと後ろを向けば、マルコはコピーに行ったのかデスクにはいなかった。

エースは深く溜息をつくも、ナマエと仲を深めるチャンス!と席を立った。












「よう、ナマエ」


「あら、エース。おはよう」


「ああ、そうだ、昨日はありがとうな。楽しかった」


「ふふ、いいのよ。私も楽しかったわ」



パソコンをタイプする手を止め、体ごとこっちに向けるナマエ。

今日はベージュのスーツか、ナマエの綺麗なブロンドとよく合ってる。
それにしてもいい匂いだ、なんの香水をつけてるんだろうか...




「エース?どうしたの?」


「あ、わ悪ィ。いや、今日のクロージングはおれが同行することになったんだ」


「あら、そうなの?
よろしくね、エース」


なら早速打ち合わせしましょう。と大量の資料を持ち、2人は会議室に移動し、夕方のクロージングについて打ち合わせをした。


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