ゼラは本気だ

ゼラの指の動きと顔付きから本能的にそう悟った

ゼラの顔に余裕がない
こいつは本気で俺を…

「なぁ、なんでだよ?ゼラ」
性急な指が俺の身体に触れている
ゼラの指が触れた皮膚がほてる
「タミヤ、君がずっと好きだった」


「だけど、あの頃の小さな僕では
君を手に入れたり、君の夢を叶えるような事が出来なかった
僕にはそれが分かってたから必死になって働いた
今、僕はそれなりの信用と地位を得たんだ
だからタミヤを迎えにきた
君1人幸せに出来るようになってから」

見上げたゼラの目が微かに潤んでいた

「僕はどうしてもタミヤの存在が必要なんだ
タミヤになら憎まれてもいい
君の存在が欲しいんだ」


相変わらずの駄々っ子
こいつ本当に長男かよ
憎まれてもいいとかいいながら泣きそうな顔してやがる
俺の上に乗っかかって俺を犯そうとしてる奴は
間違いなくあの頃のゼラ



2009/12/34/Web

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