センチメンタル少年7

俺はもう立っていられなくなって壁に身体を預けたまま
ズルズルと座りこんでしまった


ゼラも俺の横に並んで座る


「俺がゼラの事好きでも、迷惑じゃない?」
とっさに出たのはそんな情けない言葉

「誰も迷惑だなんて言ってないだろう」


「っていうか多分って何?」

「そ…それはその…」




「僕にも解らないんだ
こういう気持ちは初めてなんだ
だから、いまいちよく解らない…
だから、否定はしない
多分…僕も同じ気持ちなんだ…」


赤くなりながらゼラが言った



俺は投げだされたゼラの掌を握ってみた
ゼラの手は俺より少し冷たくて気持ち良かった

恐々と指を絡めれば
しっかりと握り返してくれた




俺の唇に柔らかい何かが触れた

「ん?!」
その柔らかさにハッと我にかえった

それは間違いなくゼラの形の良い唇だった

俺とゼラは今キスをしている!?

え?なんで?どうしてこうなった?!

焦った拍子にゼラの眼鏡のフレームとと俺の鼻筋がガチャリとぶつかった


「痛っ」



「ぷ、ははは馬鹿タミヤ」
1人でアワアワしている俺にゼラが吹きだして笑った

っていうか
お前いきなりキスってなんだよ
俺、告白しただけで充分だったのに




2009/12/34/Web

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