センチメンタル少年5


心臓が早鐘を打つ
また身体の中心を捕まれたように苦しくなる
秘密基地も自宅も、もうすぐそこなのに
身体が鉛みたいに重く感じて
ここから一歩を動けないような気がした



「ああ、そうだ、ゼラお前が好きだ。
小学生の時からずっとずっとお前が好きだ
女に告白されたって俺は嬉しくもなんともねーんだよ
俺の頭ん中お前でいっぱいなんだよ」


早口でまくし立てた


なんでだろう
なんでこんなに
なんでこんな奴に

この感情を否定されるのが痛すぎる
ゼラからの拒絶も恐すぎる
いつかゼラが自分の手の届かない人間になるのが怖すぎる


俺はそんなに強くない
死んじまうかもしれない


気付いたら涙が流れてた




2009/12/34/Web

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