「明日は休みだから一緒に風呂に入ろうか?」

子どもたちを置いて戻ろうと言われ、でもと躊躇したけれど、メリアージュ様やオーレリー様が面倒を見てくれるので夫婦二人でゆっくりしなさいといわれ、甘える事にした。

「え?」

誘われているんだろうか。勿論一緒にお風呂は嬉しいけれど、せっかくメリアージュ様に買ってもらった高い下着を見てもらうことができない。

「……俺はもう済ませたし……待ってるから入って来て」

「そうか? 分かった」

けど、やっぱり一緒に入りたかった。もうずっと一緒には入っていないし。妊娠中は変わっていく体形を見られるのが恥ずかしかったので一緒に入っていなかったし、産後も俺の体調を気にしていたのか入っていない。ロベルトの身体を洗ってあげたかったな。

っていうか、今日は抱いてくれるんだろうか。メリアージュ様が何か言ったのかな。

と思っているとロベルトが風呂から出てきた。振り返ってみると、全裸でこっちに歩いてくる。凄く格好良い。鍛え上げた軍人の身体をしているし、足が長くて凄くスタイルが良い。
顔はお義父様に似ているけど、もっと凛々しい感じだし。メリアージュ様にそこは似たかもしれない。ご両親から良い所ばかりをきっと貰ったんだと思う。優しいのも穏やかなのも、あんな素敵なご両親に育てて貰ったからだ。

「マリウス、こっちへおいで」

ソファに座って待っていた俺に、ベッドに横になったロベルトは手を伸ばした。ふらふらと言われるがままロベルトの所に向い、その腕の中に納まった。
ギュッと抱きしめてくれるのが心地良い。

そしてそっとキスしてくれた。

「マリウス、久しぶりだから興奮するな」

本当のことを言ってくれているのだろうか?
メリアージュ様にそう言えって言われたのか疑ってしまう。でも、家出していたことも、俺が泣いていた事も何も言って来ないから、何も聞いていないのかもしれない。

「本当?……俺……今日、こんなのはいてみたんだけど、興奮してくれる?」

自分でガウンの紐を外して、メリアージュ様が買ってくれたパンツが見えるように上着を脱ぐ。

「メリアージュ様が買ってくれたんだ。俺に似合うだろうって言ってくれたけど……駄目かな?」

「……剃ったのか?」

「だって、その……何もないのが流行っているって聞いて……ロベルトが喜んでくれたらっ」

「母上が買ってくれたっていうのが気に入らないが……凄く似合っている。可愛い……と言うより、色っぽいな。凄く綺麗だ」

嘘じゃなくロベルトの目がそう言ってくれている。
俺に飽きたわけじゃないのかな。マンネリになっていただけなのかも。俺は全然マンネリじゃないけど。ロベルトと一緒に入るだけで胸がドキドキするんだ。
ロベルトは淡白なだけなんだよな、きっと。そう思っていたほうが幸せでいられる。

「自分で剃ったのか? 元々少ないけど」

「うん……」

「俺が剃ってやりたかったな。マリウスはきっとそれだけで感じるだろ?」

「ロベルトだからっ」

ロベルトの手が俺の無地になったそこに伸ばされてなぞる。薄い生地の下着はロベルトの手の感触を上からでもはっきりと感じたし、面積が小さいのでほとんど隠してもいない。

ロベルトはキスをしながら、後ろに手を回すと長い指を沈めた。
数ヶ月ぶりにロベルトに愛されたそこは、解す必要もないほどすんなりと受け入れた。痛いないし、もっと太い物がほしい。
ロベルトを早く迎え入れたかったけど、ロベルトは横たわったままキスと軽い愛撫を繰り返して俺を焦らしていた。

「ロベルトっ……」

「久しぶりだから、じっくりとマリウスの身体を慣らさないと」

こんなにゆっくりされなくても、俺は大丈夫なのに。早くロベルトが欲しいのに。
焦らして楽しんでいるのだろうか。

涙目でロベルトを見ると、笑われた。俺だけ発情しているんだろうか。でもロベルトのも物凄く熱くなっているのに。

「そんなに欲しいのならマリウスが乗れよ。そのほうが無茶しなくて済むだろう? 俺もエッチなマリウスを下から眺めたい」

マリウスが好きな体位だろうと、また笑われた。ロベルトの笑い方ってメリアージュ様に似ている。

嫌いじゃないけど恥ずかしい。けど、ロベルトは俺が上に乗るのが好きだし、ロベルトが好きだからしてあげたい。

黙って身体を起こすと、腰を浮かしてロベルトのを宛がって思い切って腰を沈めた。




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