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「じゃあ、玲人と同じように扱ってくれるか?」

「ああ……って、どういう扱いのことを言ってるんだ?」

平等にしろって煩かったから、そういうことか?

「玲人を抱いたんだったら、俺も同じように抱かせて貰える権利があるはずだ」

平等とはすなわちそういうことだろう。

「お前ら……本当に反省しているのか……」

許すといった途端、抱いて、抱かせて、と連発。本当に反省していたら言う言葉じゃないだろ。

だから反省していないんだろう。ただ、罰を受けて、反省した振りをして、餌を貰いたいだけの馬鹿たちだ。

だからここでNOと言うのなら、俺はもう舜一が何をしても、知らない振りをしないといけない。自傷行為をしようが、死のうが、何食わぬ顔で無視をでき、見捨てることができなければ、NOとは言えない。

そして俺はこれ以上無茶をする2人を見ていられない。

「分かった。玲人と同じ権利をやる……だから、治療してこい」

「先払いが欲しい。治療して戻ってきたら、無かった事にしないか?」

「そこまで往生際悪くねえよ!今のスプラッターなお前に抱かれるのは、無理だ。俺が血が苦手なこと知っているだろ!だいたい血流して勃起したら、俺じゃないけどお前貧血で倒れてできないだろうから、早く治療して来い。俺はここで待っているから」

縫うところとか見たくないからな。着替え用の服を渡して、医務室に引き渡す。24時間医者がいるのは、さすが高い授業料と寄付金を払っているだけのことはある。

言いたくはないが、俺も以前強姦されたときに、痔が……とか言って、薬を貰った。この年で痔とか言い訳する辛さといったらなかった。

本当どうでもいい話だったが。


というか、戻ってきたらあいつとやるのか?やるって約束したもんな。

あいつはもてるくせに女も男も作らないと思ったら、俺に懸想していたということで、俺で童貞を捨てたらしいから、経験値が浅すぎるだろう。ゲイビデオとかで間違った知識とかしかないみたいなので、また裂けたら、と思うと今から憂鬱だ。

俺は玲人とやった時、あいつは裂けなかったぞ。そう思うと俺のほうが上手いんじゃないか?まあ、全く状況下は違うけどな。

玲人は俺に抱かれたがっていたので、受け入れる気持ちからまず違うだろうし。サイズも違うだろう。俺もそれなりに自信はあるが、舜一のサイズとは比べ物にならなかった。

セックスはでかければ良い訳じゃないから、別に羨ましくはない。平均値があれば、あとは大きさじゃなくて、テクニックと相性だっていうしな。

舜一にはテクニックもなければ優しさもない。若さと性欲にまかせて、穴に入れることしか考えていないだろう。

不安だ……。この部屋にローションとかゴムとかあるのか?ないとどうなる?

俺の部屋と玲人の部屋にはある。持ってくるか。

そう思い舜一の部屋を出ようとしたときに、舜一が戻ってきた。走りながら……。




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