小説 | ナノ

  恋人編? 完結


終わった後、オレを見る目は一瞬だけ鋭くなったけど、すぐに本当に愛しいものを見るかのような目に変えた。

どっちの陸も陸だけど、色々俺のために努力をしようとしていることは分かる。

いつもだったら、とっくに3回戦目くらいになっているのに、ただずっと抱きしめているだけだ。

入ってるから、デカくなっているし、続きやりたいんだろうことはわかる。特に今日は久々だったから一回では治まらないだろうに、我慢しているのかな?

俺と約束したから?

回数を減らすようにって。

3か月、本当に手を出してこなかったし、無茶もしないようにしているのか。



「り、陸。本気でっ真剣にオレが好きなんだよな……?」

「当たり前だろ?」

何を今更みたいな感じで答えてくる。

今更といえば、今更感がありすぎなんだけど。

こいつがここまで譲歩してくれているんだったら、オレもちゃんと答えないといけない……のかなあ?

「オレの体、労わってくれる?」

「努力はする」

努力はしている様子ではあるよね。

「う、浮気はしない?」

浮気は最低だもん。陸みたいな男はよそで発散してくれたほうが、オレの身体的には楽かもしれないけど、でも、そういうのはやっぱ許せないから。

「するわけないだろ?俺の方が心配だ……誠、女が好きだしな」

「巨乳AVくらいはもっててもいい?」

捨てられたけど。

「まあ、それくらいは……アレはやりすぎたよ。悪い」

宝物だったのに。

「最後に聞くけど、オレのこと諦める気ないんだよね?……」

「ああ」


なんとなく分かっていた。こいつが執拗なまでにオレの身体を求めるのって、オレが精神的に受け入れないから、代りに身体を……みたいなことになっていたんだよな。

だから、オレが素直に恋人になるって言えば、こういうふうに譲歩するんだろうけど。でも、本当に恋愛感情皆無で、恋人になっていいの?

ってもう、その選択肢しかないみたいだけど。そう選んだほうがオレの身体的には良いんだろうから。


「分かった……恋人に、なる」


そう言えば、精悍な顔を子どものようにして喜んでいる陸がいて。


もう気持ち悪いホモとか、言わないよ。と、心の中で誓った。

え?その程度とか言わないでくれよ。


巨乳好きのオレの恋人が、コレなんだもん。オレだってどんなに譲歩したか分かってくれ。

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