小説 | ナノ

  なれそめ編


見られている。

自意識過剰って思われるかもしれないけど、はっきりそう分かった。

会長の視線が俺に突き当たる。


まさかそういう目で俺のことを見てないよね?

俺は可愛い子猫ちゃんたちが大好きであって、会長みたいな、バリタチっていうのは、ちょっと……。


「橘……お前男と寝たことはあるのか?」

「たくさんありますよ!俺、可愛い子猫ちゃんたちが大好きで!」


タチってところを大アピール!


「男に抱かれたことは?」

「ありませ〜ん!これからも予定にありません〜」

何でそんなこと聞くの〜なんて、野暮なこと聞きませんよ。墓穴掘っちゃいそうだから。


「そりゃ良かった。男に抱かれた経験あります〜……なんて言われてたら、どうしてやろうかと思っていた」


会長には関係ないじゃないですか……嫌な予感。


「まあ、ないなら良い。俺が予約をしておくから……そうだな。一週間後にしておくか」


なに勝手に予約しているんですか?俺は引きつった笑みしか浮かべれなかった。

「か、会長……俺ネコには」

「ああ、言っておくが……抱くほうとはいえ、他の男と寝るのももう許可しねえからな。今までどおり親衛隊のやつらと寝てみろ。殺してやるからな」


何で、今日初めて会話を交わした会長に、こんな俺の男面されないといけないんですか?

選挙で顔合わしたことあったけど、会話するのは今日が初めてなのに。


俺、ネコはちょっと……って、遠まわしに断っているのに、会長は勝手に俺のスケジュールとか管理して、俺の話を聞いてくれない。

冗談じゃなくて?こんな日本語の通じない人、初めて会ったよ。


「ちょっと、本当に会長!俺の話聞いてよっ!俺、会長みたいの好みじゃないんだよ〜俺の好みは可愛い子猫ちゃんみたいな子たちなの!たくさん恋人いるんだから!会長なんお呼びじゃないんだから!」


そりゃ、会長もてるだろうけど、人には好みってものがあるよね〜?

俺の好みからはかなりズレてるから、嫌だよ〜。


「ああ?」

「だ、だからネコは嫌って」


す、すっごい怖い顔で睨んで来ます。


「せっかく人が親切に一週間も覚悟する日をやったっていうのに、啓志はいらねえんだな。よく分かったよ」

「や、ちょっと、な、なにするんですか!?」


人って告白断る権利ありますよね?人権ってものありますよね?

俺にはなかったみたいです。


俺の処女奪われて、更にスマフォで撮られてしまいました。


「啓志、いいか?他の男と寝たら、絶対殺すからな……嘘だと思っていると痛い目をみるぞ?」


*リクがあったので、なんとなく作ってみました・・・エロは力尽きたのでなし・・・

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